採用は止めるべき?いま、シンガポールの人材市場で起きていること

こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

この数か月にわたり、世界ないしアジア全体ではビジネス環境の不透明感や不安感が高まっています。

国際情勢の影響から原油価格の上昇や物流の混乱、サプライチェーンコストの増加など、企業経営に影響を与えるニュースが続いています。

こうした状況の中、人事ご担当者様の間では「人材採用は一度やめるべきなのか」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

弊社にもお問い合わせをいただく機会が増えています。

実際に、シンガポールの労働市場はどのような状態なのでしょうか。

今回は、弊社で先日リリースをした「Hiring Pulseー2026年4月号」のレポートから、要点をお届けいたします。

Hiring Pulseー2026年4月号のダウンロードはこちら


【目次】
1. 市場は止まっていないーただし「選びながら採る」フェーズへ
2. 多くの求職者は「静かに動いている」
3. どの分野が今も採用難なのか
4. 給与は下がっている?現場のリアル
5. 今、意識しておきたい採用の進め方
6. 最後に


1. 市場は止まっていないーただし「選びながら採る」フェーズへ

シンガポールの労働市場における最新データを見ると、昨年度2025年の雇用は前年よりも増加し、求人数も引き続き高い水準を維持しています。

また、失業率も低く、大きく冷え込んでいる様子は見られません。

現在もこの流れ自体は続いていると言え、今の市場は「採用が止まっている状態」ではないということが言えます。

一方で、むしろ少し前から続いている流れとして、企業側がより慎重に採用を進める“選別型”に移行していると考えられます。

特に印象的なのは、採用の種類による違いが挙げられます。現場でよく見られるのは、欠員補充のための採用は引き続き行われている一方で、新たに人員を増やすための採用については、社内承認に時間がかかるケースが増えているということです。

この違いはとても重要なポイントで、すべての採用を一律に止めるかどうかというよりも、「なぜそのポジションが必要なのか」によって判断を分けていくことが、ひとつの考え方として有効かもしれません。

特に欠員補充については、空席のまま時間が経つことで現場に負荷がかかり、結果的に生産性の低下や機会損失につながることも少なくありません。

短期的に採用を止めることで、むしろコストが増えてしまうケースもあるため注意が必要だと言えます。


2. 多くの求職者は「静かに動いている」

もう一つ、企業側が見落としがちなポイントがあります。

それは、求職者の動きです。

弊社が実際に行った調査によると、シンガポールで働く人の約7割が「何らかの形で転職市場をチェックしている」と言われています。

必ずしも積極的に応募しているわけではなくても、給与水準を比較したり、より良い機会がないか情報収集をしている状態です。

この「静かな動き」は少し見えにくい部分である一方で、企業にとっては見逃せないサインとも言えそうです。

実際には退職の意思を示していなくても、優秀な人材ほど日頃から市場の動きを気にしているケースも少なくありません。

今は不透明な状況だからといって「人は動かないだろう」と考えるのではなく、むしろ自社の魅力や待遇がどのように映っているのかを見直すタイミングとも言えます。


3. どの分野が今も採用難なのか

市場環境が変化している中で、引き続き人材確保が難しい領域はいくつかあります。

例えば、ガバナンスやリスク管理、コンプライアンスといった分野では一定以上の経験を持つ人材の需要が高く、給与水準も比較的高めに維持されています。

また、日本語と英語の両方を使えるバイリンガル人材は、製造業や物流、金融業界などで安定したニーズがあり、引き続き企業間での競争が見られています。

さらに、AIやデータ関連のポジションについても、企業のデジタル化の流れは進んでおり採用意欲は依然として高い状況です。

加えて、売上に直結する営業や事業開発のポジションも優先的に確保される傾向があります。

こうした領域に共通しているのは、「景気に関わらず必要とされ続ける」という点です。

該当するポジションについては、タイミングを見て採用を控えるというよりもむしろ計画的に進めていくことが重要になります。


4. 給与は下がっている?現場のリアル

最近の不透明な経済状況を受けて、「候補者の給与期待は下がっているのでは?」と感じる方もいるかもしれません。

しかしながら、実際のデータを見るとその傾向はあまり見られていないのが実情です。

多くの企業が依然として「給与期待値の高さ」を採用の課題として挙げており、この状況は大きく変わっていません。

全体としての昇給率はやや落ち着く見込みではあるものの、専門性の高い人材やバイリンガル人材については引き続き市場価値が高く評価されています。

そのため、採用活動においては「最後に条件を調整する」のではなく、最初の段階で市場水準をしっかり把握しておくことが非常に重要です。

条件面の認識にズレがあると、せっかく選考を進めても最終的に辞退につながるケースが少なくありません。


5. 今、意識しておきたい採用の進め方

ここまでの流れを踏まえると、今の採用市場ではいくつか意識しておきたいポイントがあります。

まず、欠員補充については基本的に止めないという考え方が重要です。

空席が長引くことで現場への影響が大きくなるため、優先度を高く保つ必要があります。

また、オファーを出す前に給与水準を確認しておくことも欠かせません。

市場とのギャップがあると、内定辞退のリスクが高まるためです。

さらに、バイリンガル人材や専門職については、採用に時間がかかることを前提に早めに動き出すことがポイントになります。

一般的には採用完了までに1〜3か月程度かかるケースも多く、「必要になってから動く」では間に合わないこともあります。


6. 最後に

最後に、今回は「Hiring Pulseー2026年4月号」を元にシンガポールの最新の人材市場の動向と、いま企業に求められる採用の考え方について詳しくお届けしました。

現在のシンガポールの人材市場は「採用するかしないか」を単純に判断するフェーズではなくなりつつあります。

むしろ、どのポジションを維持すべきか、どこに投資していくべきかを見極めながらメリハリをつけて採用を進めていくことが大切になってきています。

お伝えしてきたとおり、不透明な時期だからこそ採用を一律に止めるのではなく、自社にとって本当に必要な人材を見極めながら、戦略的に進めていくことが結果として企業の競争力につながっていくのではないでしょうか。

採用の進め方や現在の市場感についてお悩みの際は、ぜひお気軽に弊社のコンサルタントまでご相談ください。

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