【2026年第1四半期】速報版:シンガポール労働市場調査結果

こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

先日、シンガポール人材開発省 (以降MOM) は、2026年第1四半期の労働市場速報レポートをリリースしました。

同レポートによると、足元の労働市場は引き続き堅調さを維持しているとされたものの、その内側では「減速」と「慎重姿勢」という変化が見え始めているように見て取れます。

そこで今回は、同レポートのデータから読み解く、採用企業・求職者双方にとって重要なポイントをお伝えしてまいります。


【目次】
1. 雇用は18四半期連続で増加、ただし伸びは大きく減速
2. 業種別で見る雇用動向:建設・製造で減速、サービスは維持
3. 失業率・人員整理ともに安定推移、雇用調整は構造改革が主軸
4. 採用意欲と賃上げ意向には「明確な減速」
5. 今後の見通し:拡大は続くが、より「慎重な成長」へ
6. 最後に


1. 雇用は18四半期連続で増加、ただし伸びは大きく減速

2026年1〜3月期の雇用増加数は5,000人となり、2021年Q4以降、18四半期連続でのプラス成長を維持しました。

その一方で、直前の2025年10〜12月期 (17,700人) と比較すると、約72%減と大幅な減速となりました。

ただし、この減速についてMOMは、春節 (旧正月) による季節要因から前期の高い伸びに対する反動減、また建設業などでの一時的な活動鈍化といった要因を挙げています。

実際に、前年同期 (2025年Q1) の2,300人と比較すると、依然として雇用増加ペースは前年より高い水準にあり、今回の減速は必ずしも労働市場の悪化を示すものではなく、現時点では調整局面の一環と捉えるのが適切です。


2. 業種別で見る雇用動向:建設・製造で減速、サービスは維持

業種別に見ると、労働力の動きの違いがより明確に見て取れます。

・建設業:+2,200人 (前期 8,800人)
春節の影響で大幅減速

・製造業:▲700人 (前期 +2,400人)
4四半期ぶりのマイナス転換

・サービス業:+3,900人 (前期 6,700人)
増加は維持するも減速

また、居住ステータス別に見ると、シンガポール人や永住者といった居住者の雇用は運輸・倉庫業や管理・支援サービス業で増加。

非居住者の雇用は主に建設業によって押し上げられていますが、その伸びも前期よりは緩やかになっています。

これらの動きからは、外部環境の影響を受けやすい建設業や製造業で減速が見られる一方、内需に関連するサービス業は比較的安定した動きを維持していることが読み取れます。


3. 失業率・人員整理ともに安定推移、雇用調整は構造改革が主軸

2026年3月時点の失業率は、全体で2.1%と前月から0.1ポイント上昇しましたが、依然として低水準にとどまっています。

居住者は2.9%で横ばい、国民は3.1%とわずかに上昇しています。

このように一部で小幅な変動は見られるものの、全体としては安定した水準を維持しており、労働市場の逼迫した状況は引き続き続いていると言えるでしょう。

企業にとっては依然として人材確保が容易ではない環境が続いているという状況です。


人員整理 (リトレンチメント) については、件数は3,700人 (前期3,690人) 、発生率も1,000人あたり1.5人と、引き続き低水準でほぼ横ばいの推移となりました。

また、その背景を見ると、多くが企業や組織の再編に伴うものである点が特徴的です。

景気の急激な悪化による大規模な人員削減というよりも、各企業が構造改革や業務効率化を進める中で行われた調整が中心であることがうかがえます。


4. 採用意欲と賃上げ意向には「明確な減速」

今回のデータの中で特におさえておきたいポイントが、企業の採用および賃金に対するスタンスの変化です。

今後3カ月以内に人員を増やすと回答した企業の割合は、2月の54.6%から3月には44.6%へと低下しました。

また、賃上げを予定している企業も39.3%から25.4%へと大きく減少しています。

この背景には、地政学的リスクの高まりや外部経済環境の不透明感があり、企業が将来に対して慎重な見方を強めていることがうかがえます。

その結果として、人材の必要性は維持しつつも、採用や賃金の決定においてはより慎重な姿勢が広がっている状況です。


5. 今後の見通し:拡大は続くが、より「慎重な成長」へ

MOMは、同レポートで2026年4〜6月期について「労働市場は引き続き逼迫した状態を維持しながら、雇用の拡大も継続する」と見込んでいます。

その一方で、企業は採用や賃金の見直しに対して慎重な姿勢を維持すると予想されており、外部環境の不確実性が高まった場合には、雇用の伸びがさらに鈍化する可能性も指摘されています。

こうした状況は、これまでのような量的拡大を前提とした採用から、より選別性や戦略性を重視した採用への移行を示唆していると捉えることができるでしょう。

企業にとっては、依然として人材獲得競争が続く中で採用のスピードや意思決定の重要性が高まり、どのポジションに優先的に投資するかといった戦略的判断の重要性も一層高まっています。

また、求職者視点では、低失業率という環境から引き続き機会は存在するものの、企業側の選考がより慎重になる中で自身のスキルや経験をどのように訴求するかがこれまで以上に重要になってくることが予想されます。


6. 最後に

今回は、2026年Q1の労働市場動向について、MOMのレポートを元にポイントを整理してまいりました。

シンガポールでの雇用は引き続き拡大を続けている一方で、その伸びは落ち着きを見せており、今後は外部環境の影響も受けながらより慎重なペースでの成長が続いていくことが見込まれます。

採用・転職いずれの場面においても、タイミングと戦略性がこれまで以上に問われる局面に入りつつあると言えます。

弊社としても、今後の動向にも引き続き注目してまいります。

レポートの内容をさらに詳しくお知りになりたい方は、MOMのレポート全文をご参照ください。

また、お困りごとがあれば、お気軽に弊社までお問い合わせくださいませ。

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