こんなに種類が!?シンガポールの就労ビザ一覧

こんにちは! リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。

外国に住む私たちにとって欠かせないのが、ビザですよね。

ビザ取得のための基準や法令が頻繁に変更されるシンガポールにおいては、最新の情報を知ることは企業にとっても個人にとっても大事です。

そこで今回のブログでは、シンガポールに数多くある外国人向けビザの種類を一挙公開、各ビザのプチ情報と共に、お届けします。

ふだん耳にするEmployment Pass、Spass、Dependant's Pass以外にもこんなにたくさんある、ということを感じていただければと思います。

※以下に掲載するのは2024年3月現在の情報です


【目次】
1.Employment Pass
2.S pass
3.Dependant's Pass + Work Permit
4.Long-Term Visit Pass / LTVP+
5.EntrePass
6.Personalised Employment Pass
7.Overseas Networks & Expertise Pass
8.Work Permit for Migrant Worker / Migrant Domestic Worker / Confinement Nanny
9.Work Permit for Performing Artiste
10.Training Employment Pass
11.Training Work Permit
12.Work Holiday Pass
13.Miscellaneous Work Pass
14.就労ビザ例外活動
15.Work pass exemption for Foreign Students
最後に

 


当地の基礎知識!頻出ビザ

1.Employment Pass

Employment Pass(通称EP)は、シンガポールで就労するのに最も一般的な就労ビザです。

従来から年齢や学歴に基づいて月給額が定められていましたが、2023年9月よりCOMPASS制度が導入され、EP取得のためのフレームワークがより細分化されています。

EPの申請から承認されるまでの期間は約10日間。新規取得後2年で更新、その後は3年ごとの更新となります。


先日(2024年3月4日)には、このEPの最低給与額の引き上げが発表されました。

これにより2025年1月1日以降のEP新規申請の最低月給額は5,600シンガポールドル(金融セクターは6,200)となります。

このように、社会情勢などにより基準が変更しやすいビザとも言えます。

なお月給6,000シンガポールドル(以降SGD)であれば、家族の帯同(※1 Dependent Pass)も可能。※1 Dependent Pass:3に記載


2.S pass

こちらも当地で馴染みのある就労ビザかと思います。

近年のEP基準厳格化に伴い、より貴重度が高まっているとも言えます。

こちらも最低月給額は年々設定が上がってきてぉり、2024年3月の新規申請では3,150SGD(金融セクターは3,650)となっています。

EPとは異なる特徴として、Spassを発行するには雇用企業にQuotaとLevy(外国人雇用税)が求められることです。

このQuotaは、シンガポール人/PR保有者を雇用することによって得られる採用枠のようなものとお捉えください。

新規承認後は2年ごとの更新。

こちらもEPと同様、月給6,000SGD以上の方であれば家族帯同が可能です。


3.Dependant's Pass + Work Permit

こちらも弊社ではよく就職のご支援をさせていただく就労パターンです。

シンガポールに就職で来られたEPホルダー、S passホルダーの帯同者としてDependant's Pass(通称DP)が発行されると、当地での居住が可能です。

そしてDPホルダーが当地で働くには、別途Work Permitが必要となります。

Work Permit発行にはS passと同様、DPの方を雇用する企業にQuotaの枠と、Levyの支払いが求められます。
 

また、当地でDPホルダーはLetter of Consent (LOC)を得て起業することも可能です。

この場合は、LOC発行から約1年でシンガポール人/PRホルダー1人以上の雇用が義務つけられています。

就職/起業いずれのケースでも、DPはあくまでメインビザホルダーの帯同という扱いのため、メインビザホルダーの方が国内で転職した場合にはDPも再度の新規取得が必要になります。

勤務先にも影響が出ますので、ご用心!
 

【参考記事】【来星から間もないあなたに!】DPホルダーのためのシンガポールでのお仕事探しマニュアル


4.Long-Term Visit Pass / LTVP+

通称LTVP。LTVPはその種類や定義が広いので一概には説明が難しいのですが、ここではシンガポール人/シンガポールPRホルダーの配偶者のためのビザとして説明いたします。

このLTVPホルダーが当地で就労するにはLetter of Consent (LOC)が必要ですが、Quotaは求められないため、就労は比較的しやすいと言えます。
 

実際LTVPと呼ばれるものにはさらに細分化された種類があり、ここでは説明を省きますが、母子留学の保護者ビザもこれに分類されます。

LTVP保護者ビザに関してはこちらの記事をご参考ください。
 

【参考記事】周りで増えてる?親子・母子留学 シンガポールならではのメリットと事情
 

5.EntrePass

ベンチャー企業や革新的な技術を持つ分野での起業・経営に意欲的な外国人起業家に発行されるビジネスビザ。

取得審査基準には「政府公認VCやビジネスエンジェルから資金調達を行ったことがある」「ビジネスに関連する知的財産を有する」などがあります。

新規取得後1年で更新、その後は2年ごとの更新となり、更新の際には事業支出や雇用状況なども鑑みて審査されます。

2回目の更新基準を満たせば、家族の帯同も可能。

 

6.Personalised Employment Pass

通称PEP。月22,500SGD以上の固定給を得ているEPホルダーが申請できる就労ビザで、EPホルダーの上位10%に相当すると言われています。

3年有効ですが、更新は不可。

あくまでこちらは会社員としてのビザであって、当地での起業や副業などはできません(ただ有効期限内であれば自由な転職も可能)。

帯同家族にはDPの他、LTVPも発行可。
 

7.Overseas Networks & Expertise Pass

通称ONEパス。ビジネス、文化・芸術、スポーツ、学術・研究におけるトップ人材のための就労ビザ。

過去1年間において、月に30,000SGD以上(または外貨で同等の固定月給)を得ていることが主な条件です。

また文化・芸術、スポーツ、学術・研究の分野において傑出した成果を挙げた人であれば上記の所得制限は課されないそう。

5年ごとの更新で、家族の帯同も可能。

ONEパスホルダーの配偶者はDPですが、こちらはWork PermitではなくLOCを得ての就職が可能です。

 

他にもこんなに就労ビザが!



※以下に記載する就労ビザは、弊社では現状、就職のご支援はいたしておりません


8.Work Permit for Migrant Worker / Migrant Domestic Worker / Confinement Nanny

こちらのWork Permitにはそれぞれ対象の出身国が設定されているのですが、日本は対象外であるため馴染みがないかと思います。

Migrant Workerは主に建設業・製造業・海運業などで労働される作業員の方、Migrant Domestic Workerは家庭でヘルパーをする方、Confinement Nannyは乳母さんを指します。


9.Work Permit for Performing Artiste

政府の認定を受けた雇用主が、バー、ホテル、ナイトクラブなどの公共娯楽施設で働く外国人パフォーマーを雇用するための就労ビザ。

対象国の制限はありませんが、6ヶ月間限定の短期就労ビザとなり、失効後1年間はシンガポール国内での再就職が不可能です。


10.Training Employment Pass

主に外国籍企業の従業員(管理者向け)がシンガポールにて研修・専門トレーニングなどを受けるための就労(滞在)ビザ。

場合によっては、研修目的でも月給3,000SGD以上を得ているという申告を経て承認されます。

有効期限は3ヶ月間で、更新は不可。


11.Training Work Permit

上のTraining Employment Passと比較すると、こちらは中級者・ジュニア向けとなる研修ビザです。

学生・外国籍企業従業員が対象となります。

有効期限は3ヶ月間で、更新は不可。


12.Work Holiday Pass

シンガポールにもワーホリプログラムがあることはご存知ですか?

18~25歳の対象国出身者限定のビザとなります(日本も含まれる)。

有効は6ヶ月間、更新はできません。

対象業種・職種に限りはありませんが、短期間の就労プログラムであることから職種は自然と絞られるようです。


13.Miscellaneous Work Pass

「その他」ワークパスの名が付くこちらは、特定の職種の方が短期間(60日以内)でシンガポールで就労する方のためのビザとなります。

例えばセミナー講師、ジャーナリスト、宗教家などがこれに該当します。


14.就労ビザ例外活動

例えばシンガポール国内での撮影やスポーツの試合への出場、旅行添乗など短期間のお仕事目的で滞在する場合には就労ビザは必要ありません。

ただ、労働省(MOM)への事前申請が求められ、認められれば1年間に合計90日まで滞在可能となります。

ちなみに、一般的なビジネス出張や会議出席などの目的での来星には、事前にMOMに知らせる必要はありません。


15.Work pass exemption for Foreign Student

14歳以上のStudent Passホルダーは、就労ビザ無しでのアルバイトが可能です。

通学先はMOMに認定された学校でなくてはいけませんが、認定リストを見ると対象は意外に幅広く、主要なインターナショナルスクールや早稲田シンガポール校も対象のようですよ!

学校期間中は週16時間までの労働時間制限があり、長期休暇中は時間無制限のようです。

実際にお仕事を始める際には、MOMへの通知も必要です。



最後に

シンガポールでの就労ビザをご紹介しましたが、改めてこんなに多くあるのかと自分でも書いていて驚きました。

居住者における外国人の割合が約4割のシンガポールにて、ビザはその社会情勢とも密接に関わっています。

ビザを知ることでシンガポール社会を垣間見られるので、興味深いですよね!

種類を多く掲載するために、各ビザの説明は簡略化してあるので、ここにある情報はあくまで一部とお捉えください。
 

実際私が求職者さんをご支援してきた中では、ここで紹介したケースに当てはまらないこともありました。

それだけ当地のビザは奥が深い…と感じています。
 

また、種類によっては頻繁に基準や運用が変更されるものもございます。

詳細は、最新の情報をMOMのホームページでご確認いただく、もしくは弊社コンサルタントにお問い合わせいただくのが良いかと思います。

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