採用担当者375人に聞いた!2026年シンガポールで採用が難しい職種ランキングと採用成功のポイント

こんにちは。
リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。
「応募はあるのに、採用したい人材がなかなか見つからない。」そんな悩みをお抱えの企業様も多いのではないでしょうか。
先日、弊社が実施した「Hiring Manager Survey 2025/2026」では、シンガポールの採用ご担当者様375名を対象に、現在の採用市場や採用活動における課題についてアンケートを実施しました。
その結果、多くの企業が採用活動を継続している一方で、「求める人材を採用できる」と自信を持っている割合はわずか23%程度にとどまることが分かりました。
つまり、採用市場は決して停滞しているわけではないものの「必要な人材を確保すること」が以前にも増して難しくなっているというのが多くの採用ご担当者様の実感といえるでしょう。
そこで今回は、本調査結果をもとに、現在シンガポールで特に採用が難しい職種やその背景にある要因、そして今後意識しておきたい採用戦略についてご紹介してまいります。
【目次】
1. 調査結果サマリー
2. 「採用市場は落ち着いた」は本当?
3. 採用が難しい職種ラン キング
4. なぜ採用が難しいのか?
5. 人材不足=人手不足ではない
6. 企業が今取り組むべき採用戦略
7. 最後に
1. 調査結果サマリー
まずは今回の調査結果のサマリーから見ていきましょう。
今回の調査では、現在の採用市場を象徴する次のような結果が得られました。
・「求める人材を採用できる」と非常に自信がある企業は23.2%
・採用が難しい職種
ITエンジニア(ソフトウェア・ハードウェア)
営業・ビジネスディベロップメント
物流・サプライチェーン・技能職
・採用課題の上位は
希望給与とのギャップ (80.3%)
スキルミスマッチ (65.1%)
経験者不足 (56.3%)
また、シンガポール全体の平均労働時間は減少傾向にある一方で、専門人材不足は依然として続いているということが分かりました。
求人がなくなったわけではなく、「採用したい人材が市場に少ない」という状況が多くの企業に共通する課題となっています。
2. 「採用市場は落ち着いた」は本当?
採用ご担当者様に「必要な人材を採用できる自信はありますか」と尋ねたところ、非常に自信があると答えた割合は23.2%、ある程度自信があると答えたのが49.1%、あまり自信がない・どちらとも言えないとしたのが27.7%という結果になりました。
約4社に1社しか採用に十分な自信を持っていないという結果は、現在の採用市場の難しさを物語っています。
一時期のような急激な採用ブームは落ち着きつつあるものの、「必要な人材を必要なタイミングで採用できるか」という点については多くの企業様が依然として課題を感じている状況です。
実際には応募者数そのものが極端に少ないわけではありません。
しかし、求める経験やスキル、専門知識などの条件を満たす人材は限られており、「応募はあるが採用につながらない」という状況が続いていることが今回の調査からも読み取れます。
3. 採用が難しい職種ランキング
今回の調査では、多くの採用担当者が共通して「採用が難しい」と回答した職種が明らかになりました。
ランキングは以下の通り。
1. ITエンジニア (ソフトウェア・ハードウェア)
2. 営業・ビジネスディベロップメント
3. 物流・サプライチェーン・技能職
これらの職種に共通しているのは、高い専門性が求められることに加え、企業ごとに必要とするバックグラウンド・経験やスキルが異なる点です。
また、AIやDXの推進、物流ネットワークの高度化など、ビジネス環境の変化も採用競争をさらに激しくしています。
優秀な人材は複数企業からオファーを受けるケースも珍しくなく、採用スピードや条件提示の柔軟性がこれまで以上に重要になっています。
以下に職種ごとに詳しく見ていきましょう。
ITエンジニア(ソフトウェア・ハードウェア)
AIの普及やDX推進を背景に、ITエンジニアへの需要は引き続き高い状況が続いています。
特にソフトウェア開発、クラウド、サイバーセキュリティ、データ分析などの分野では経験者が不足しており、採用競争は非常に活発です。
エンジニアは転職市場でも選択肢が豊富なため、選考期間が長引くことで他社へ決まってしまうケースも少なくありません。
採用成功には、スピーディーな選考や市場に見合った条件提示が重要になっています。
営業・ビジネスディベロップメント
営業職も依然として採用難易度が高い職種の一つです。
営業経験だけでなく、業界知識や顧客との関係構築力、新規市場を開拓する提案力など、多面的なスキルが求められるようになっています。
特にBtoBビジネスでは、即戦力となる営業人材への需要が高く、経験豊富な候補者ほど複数企業から声が掛かる傾向があります。
物流・サプライチェーン・技能職
シンガポールがアジア有数の物流ハブとして発展を続けるなか、物流・サプライチェーン関連職種でも慢性的な人材不足が続いています。
物流計画や在庫管理、調達、生産管理など、サプライチェーン全体を理解できる人材へのニーズは高く、今後も需要は続くと考えられます。
4. なぜ採用が難しいのか?
採用が難しい背景には、人材不足だけでは説明できない複数の要因があります。
今回の調査では、採用担当者が感じている課題として特に次の3つが浮かび上がりました。
・希望給与とのギャップ (80.3%)
最も多かった回答は「給与条件とのギャップ」でした。
これは必ずしも「候補者の希望年収が高すぎる」という意味ではありません。
専門人材への需要が高まり、市場全体の給与水準が上昇する一方で、企業側の採用予算がそれに追いついていないケースも少なくありません。
特に採用競争が激しい職種では、前年までの給与レンジでは優秀な人材を確保することが難しくなっている可能性があると言えます。
・スキルミスマッチ (65.1%)
応募者数は十分でも、「必要なスキルを持つ人材が少ない」という課題も依然として大きくなっています。
求人票で求める条件が細かくなり過ぎている場合や、企業が期待するレベルと市場の実態にギャップがあることも採用が進まない一因となっています。
採用要件を定期的に見直し、「必須条件」と「歓迎条件」を整理することも、採用成功率を高めるポイントになるでしょう。
・経験者不足 (56.3%)
経験者採用を希望する企業は多い一方で、市場に十分な人数がいないことも採用難の要因となっています。
シンガポールでは政府主導でリスキリングやAI教育など人材育成への投資が進められていますが、企業側が実務経験を重視する傾向は依然として強く、結果として採用のハードルが高くなるケースも見受けられます。
5. 人材不足=人手不足ではない
先ほども少し触れましたが、「採用が難しい」と聞くと労働市場全体で深刻な人手不足が起きているような印象を受けるかもしれません。
しかし、実情はそうではないことが今回のデータを見ると分かります。
シンガポール人材開発省 (MOM) の2026年第1四半期レポートによると、平均週間労働時間は前年よりやや減少しています。
また、レイオフを避けつつコストを抑えるために短時間勤務制度を活用する企業も増えています。
つまり、多くの企業は採用人数を慎重にコントロールしている一方で、ITや営業、物流など一部の専門職では依然として人材不足が続いています。
言い換えれば、「どの職種も採用が難しい」のではなく、「特定の専門職で採用難が続いている」という二極化が進んでいると考えられます。
6. 企業が今取り組むべき採用戦略
採用市場が変化するなか、従来と同じ採用手法だけでは必要な人材を確保することが難しくなっています。
今回の調査結果を踏まえると、今後の採用活動では次のような点を意識することが重要です。
・採用活動は早めにスタートする
採用難職種では、募集開始が遅れるほど候補者獲得競争で不利になります。
採用計画が固まった段階で、できるだけ早く採用活動を開始することが重要です。
・市場相場に合わせて給与水準を見直す
昨年の予算ではなく、現在の市場相場を基準に採用条件を検討することで、応募数や内定承諾率の改善につながる可能性があります。
・採用期間が長引くことを前提に計画を立てる
専門職では採用まで数か月かかるケースも珍しくありません。
欠員が出てから動くのではなく、中長期的な採用計画を立てておくことが重要です。
・定着率向上にも投資する
採用が難しい人材ほど、採用後に早期離職されることによる影響は大きくなります。
オンボーディングの充実やキャリア形成支援、働きやすい職場環境づくりなど、採用後の定着施策にも継続的に取り組むことが重要です。
7. 最後に
今回は、「採用担当者375人に聞いた!2026年シンガポールで採用が難しい職種ランキング」についてご紹介してまいりました。
今回の調査からは、求人ニーズ自体は依然として高い一方で、「求める人材を採用すること」の難しさを多くの企業様が実感していることが分かりました。
特に、ITエンジニアや営業・ビジネスディベロップメント、物流・サプライチェーン・技能職などの専門性が高い職種では、人材確保の難しい状況が今後もしばらく続くことが予想されます。
採用市場は日々変化しており、これまでと同じ採用手法では思うような成果につながらないケースも増えています。
だからこそ、採用を検討し始めた段階から早めに準備を進め、市場相場に合わせた条件設定や選考スピードの見直し、さらには入社後の定着まで見据えた採用戦略を考えることが、これからますます重要になっていくでしょう。
「なかなか応募が集まらない」「希望する人材と出会えない」「市場相場が分からず採用条件に悩んでいる」など、採用に関するお悩みがございましたらぜひ弊社へお気軽にご相談ください。
最新の採用市場データや企業・求職者双方の動向をもとに、貴社の採用活動に寄り添いながら最適なご提案をさせていただきます。
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