2025年父の日に考える、シンガポールの「父親像」の変化
こんにちは。
リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。
毎年、日本やシンガポール、アメリカ、イギリスで6月の第3日曜日に祝われる父の日ですが、2025年は6月15日(日)にやってきます。
日本では「日々頑張るお父さんに感謝する日」として定着している当日ですが、ここシンガポールでも年々その存在感が高まってきています。
毎年日曜日のため祝日として定められてはいないものの、家族の絆を深め、父親の役割を見つめ直す大切な機会として、多くのご家庭がこの日を大切にされているのではないでしょうか。
今回は、そんなシンガポールにおける父の日の背景や過ごし方、そして改めて、令和の時代に考える仕事の家庭の間の「父親のカタチ」の変化についてお届けしてまいります。
【目次】
1.父の日の由来と、シンガポールでの位置づけ
2.変わりゆく父親像:シンガポールの今
3.働き方の変化が父親の時間を変える
4.父親フレンドリーな職場が、企業の未来を支える
5.最後に
1.父の日の由来と、シンガポールでの位置づけ
諸説ありますが、もともと父の日のルーツは20世紀初頭のアメリカに遡ります。
母の日が定着したのち、「父親にも感謝を」という想いから始まり、世界中に広まりました。
シンガポールでは、家族を大切にする文化や親世代への敬意が根づいていることから、父の日も年々注目されるように。
家庭によっては、食事に出かけたり、プレゼントを贈ったりと、心のこもった時間を過ごす人も増えています。
飲食店やECサイトでは、父の日に向けたセールやプロモーションを行うところも。
また最近では、父の日に寄せてお父さんが主役のイベントを行う教育機関も増えているとか。
お父さんが園内で子どもと協力しながら制作をしたり、一緒に遊んだり。
特別な何かを買わなくても、「一緒に過ごした時間」が何よりのプレゼントになる。
そんな価値観が、ここシンガポールでも広まりつつあります。
また、国の取り組みとしては、2009年にスタートした「Dads for Life(ダッズ・フォー・ライフ)」という運動が象徴的です。
これは、シンガポール政府のNational Family Council(国家家族評議会)が主導する父親支援の全国キャンペーンで、父親の役割を「家庭の稼ぎ手」から「子どもの育成に関わる存在」へと見直すことを目的としたもので、今日に至るまで継続的な啓発・支援活動が行われています。
2.変わりゆく父親像:シンガポールの今
かつては「仕事を頑張るのが父親の役目」という考え方が主流でしたが、シンガポールでもこの認識は大きく変わってきています。
シンガポール社会・家庭開発省(MSF)のデータによると、政府が提供する有給の父親の育児休暇(Paternity Leave)を利用する人の割合は、2016年には47%でしたが、2021年には53%にまで増加しています。
またこのトレンドは近年も上昇傾向だとか。
ちなみに日本では、2024年に初めて3割を超え、30.1%になったということが大きな話題になりました。
制度の差があるため一概には比較ができませんが、数字だけを見るとかなり大きな差ですね。
また、「Dads@School」や「Celebrating Fathers」といった政府支援のイニシアチブも拡大しており、学校や地域コミュニティの中で父親の関与を高める活動が進められています。
こうした取り組みも相まって、シンガポールは「父親も積極的に育児に関わる」というマインドセットがより進んだ国と言えるでしょう。
3.働き方の変化が父親の時間を変える
近年ではオフィス回帰の風潮がより強まってはいるものの、コロナ禍をきっかけにシンガポールでもハイブリッドワーク(オフィス勤務と在宅勤務の併用)が浸透しました。
これにより、父親たちが家庭で過ごす時間が増え、より深く子どもとの関係を築けるようになっています。
一方で、ここで重要なのは、「物理的に家にいること」ではなく、「精神的に家庭に参加すること」。
育児は母親に任せるものではなく、「パートナーシップとして共に担うもの」として、決まった役割ではなく、質の高い関わりが重視されるようになっているのが今のシンガポールの父親像と言えるでしょう。
たとえば、子どもと一緒に朝ごはんを食べる、学校の送り迎えをする、寝る前の読み聞かせを担当する…
そんな日々の積み重ねが、子どもにとっての「安心」や「信頼」に変わっていくのではないでしょうか。
4.父親フレンドリーな職場が、企業の未来を支える
また、そんな父親たちが安心して働ける企業風土作りも、今後より重視されていく風潮が高まっています。
最近では、弊社への求職者様からのお問い合わせでも給与やポジションだけでなく、「家庭との両立ができるか」「会社が育児に理解を持っているか」といった点を重視するケースが増えています。
そして、そのようなニーズに応えているのが、「父親フレンドリーな職場」です。
たとえば、男性の育児休暇取得を後押しする制度、フレックス勤務や時差出勤、さらには家族イベントへの参加を促す社内文化を持つ企業などが挙げられます。
こうした施策は、男性だけでなく女性や共働き世帯全体にとっても良い影響を与えます。
結果として、職場全体が「人を大切にする会社」として評価され、優秀な人材の確保・定着にもつながるためです。
そして何より、働くすべての人が安心して家庭と向き合える環境こそが、これからの持続可能な企業成長の土台になるのではないでしょうか。
5.最後に
今回は、2025年の父の日に寄せてシンガポールにおける父の日の背景や過ごし方、そして現代の父親像や働き方の変化についてお届けしました。
父の日は、感謝を伝えるための特別な1日であると同時に、私たち一人ひとりが「父親」や「家庭との向き合い方」について考えるきっかけでもあります。
変わりゆく社会の中で、父親たちの役割、そして企業のサポート大勢の風土もまた確実に進化しています。
父親が家族との時間を大切にしながら、自分らしい働き方を模索する姿は、次の世代にも良い影響を与えていくでしょう。
この父の日が、「ただ祝う日」ではなく、働く親としてのあり方や、家族とともに生きることの意味を見つめ直す、そんな機会となれば幸いです。
働くお父様方、お疲れさまです!!
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