世界メンタルヘルスデー:シンガポールで働く私たちが心の健康を守るためにできること

こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

あっという間に10月に入りましたね!

毎年、10月に入ると年末までは時の流れが一層早く感じ、瞬く間に年が明けているのではないか、と焦燥感に浸っている今日この頃です。


さて、毎年10月10日は「世界メンタルヘルスデー」として自身の心の健康について考える一日として定められています。

ここシンガポールでも、当日に合わせ各地でキャンペーンや講演が行われますが、心の健康は会社の取り組みだけでなく、一人ひとりが主体的に守っていくものです。

特に競争の激しいシンガポールで働くからこそ、日常的なセルフケアが欠かせません。

そこで今回は、メンタルヘルスデーに先立ち、当地で働く人が心の健康を守るためにできる、具体的な方法についてご紹介してまいります。


【目次】
1.シンガポールの職場でメンタルヘルスが重要な理由
2.シンガポールで働く人ができる5つの実践的ヒント
3.バーンアウトを防ぐためのサインと工夫
4.向上心と健康の両立を目指して
5.最後に


1.シンガポールの職場でメンタルヘルスが重要な理由

シンガポールはアジアでも有数の競争的な労働市場です。

2024年の人材開発省(MOM)の調査によると、アジアの従業員の約57%が「同僚の不在による業務負担の増加」で燃え尽き症候群 (バーンアウト) を感じていると回答しています。

さらに、生活費の高騰や常に最新スキルを求められるプレッシャー、そして在宅ワークなどの需要からチームのチャットなどのプラットフォームも普及し、オンオフの境界線があいまいになったことで、仕事を離れても「24時間つながっていなければならない」という文化が芽生え、心身への負担は増しています。

実際に、このようなプレッシャーは、体や心の健康だけでなく、仕事の効率やキャリアの成長にも影響を与えかねません。

シンガポールの職場では次のような現象が見られます。


・生産性への損失:Gallup社の調査では、仕事に意欲を失った社員が企業にもたらす損失は年間給与の最大18%に及ぶとされています。

・“ゴースト休暇”の増加:休暇申請をせずに突然休む社員が増加中。ワークライフバランスの悪化の表れであることが指摘されています。

・若手世代の意識変化:リンクトインの調査によると、65%のビジネスパーソンが「福利厚生よりも上司のサポート」を重視して転職先を選んでいるという結果もあります。


2.シンガポールで働く人ができる5つの実践的ヒント

心の健康を守るためには、特別なことをしなくても、日々の生活や働き方の中で少しずつ工夫を取り入れることが大切です。

ここでは、シンガポールで働く皆さんがすぐに実践できる5つのヒントをご紹介いたします。


・罪悪感なく境界線を引く
「常につながっていること」が当たり前になりがちな職場文化ですが、勤務後は通知をオフにする、上司とオフラインの時間を取り決めるなど、自分のオンオフの切り替え、また仕事に対するエネルギーの緩急をつける習慣を持ちましょう。


・職場の制度を活用する
多くの企業ではEAP (従業員支援プログラム) 、相談ホットライン、メンタルヘルス休暇を導入しています。
限界を迎える前に、このような機会を積極的に利用することが大切です。


・公的・地域のサポートを利用する
シンガポールには人材開発省のメンタルヘルスサポートをはじめ、IMH (Institute of Mental Health) のヘルプラインや健康促進庁 (HPB) の「Wellness@Workplace」など、信頼できる支援があります。
無料で利用できるサービスもあるため、気軽に頼ってみましょう。


・身体を動かす
世界保健機構 (WHO) によると、定期的な運動は不安やうつの症状を約30%軽減すると言われています。
昼休みにランチを買いがてらのウォーキング、または在宅ワークの方は自宅でのヨガやストレッチなど、無理なく取り入れられる習慣を続けてみましょう。


・誰かと話す
静かに仕事をするということはストレスを増幅させることも分かっています。
リフレッシュに同僚や上司、信頼できるメンターと話すことで、ストレスを軽減させることができるでしょう。
また、実際に悩んでいることがある場合でも、シンガポールでは近年多くの企業がマネージャー研修を通じてメンタルヘルスに理解を深めており、「職場で心の健康を話題にすること」は以前よりずっと自然になってきていることが報告されています。


3.バーンアウトを防ぐためのサインと工夫

長時間労働やプレッシャー環境が続くと、知らず知らずのうちに心身が疲弊してしまうことがあります。

そこで、バーンアウトの兆候に気づき、日常の工夫で負担を減らすことが大切です。

バーンアウトには「疲労感」「集中力の低下」「イライラ」「やる気の喪失」などの兆候があります。こうしたサインに気づいたら、早めに休養を取ることが重要です。

また、仕事が忙しくても「短い休憩 (マイクロブレイク) 」を入れる、有給休暇をしっかり使う、マインドフルネスを実践するなど、小さな習慣を積み重ねることで長期的な健康を守ることができます。


4.向上心と健康の両立を目指して

仕事で成果を出したいという気持ちは誰にでもありますが、向上心と健康は切り離せません。

日々のセルフケアや工夫を取り入れることで、持続可能な働き方を実現しながらキャリアも成長させることができるでしょう。


・自身にとっての「成功」を再定義する:持続可能な働き方こそが真の成果につながります。

・ストレス管理とキャリア成長:ストレスを上手に管理できる人ほど、将来的にリーダーシップを発揮しやすいといわれています。

・会社選びの視点:企業選びの際には、給与だけでなく「健康を大切にする企業文化」があるかどうかも、転職の重要な判断基準です。
実際、2025年にRandstad社が行った調査では、チャンギ空港グループが「文化とケアの手厚さ」で最も魅力的な雇用主に選ばれています。


5.最後に

今回は、メンタルヘルスデーに先立ち、シンガポールで働く人が心の健康を守るためにできる具体的な方法についてお届けしました。

「世界メンタルヘルスデー」は、私たちに、心の健康は特別なものではなく長く安心して働き続けるために欠かせないものだと気づかせてくれる一日です。

シンガポールで働く一人ひとりが、自分の境界線を守り、利用できるサポートを活用し、心身ともに健康でいられる環境を選んで活躍することが大切です。


日々の小さな実践の積み重ねが、仕事でもプライベートでも心に余裕を持ちながら前向きに過ごせる自分へとつながっていきます。

忙しい毎日でも、「ご自愛習慣」を持つことが、より充実した日々への第一歩となるでしょう。
 

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