特定の企業でSパス上限が増える!?新フレームワークM-SEPとは
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールの平林です。
2022年3月4日のMOM供給委員会2022の演説で、移民局大臣兼貿易産業第二大臣であるタン・シー レン氏によって最初に発表された「M-SEP」。
今月13日、ついに始動開始の発表がありました。
来年9月から始まるCOMPASSの導入など、ビザ取得の規制が厳格化する一方で、ONEパスや特定の職種に対するEP有効期限の延長など、経済成長と国民のスキルアップに影響を与えるであろう企業に対しては寛容な姿勢を示すシンガポール。
今回発表されたM-SEPもシンガポールの戦略的経済優先事項に貢献する一部のビジネスに与えられるフレームワークです。
一体、M-SEPとはどのようなものなのでしょうか?!
今回は、新ワークパスフレームワークM-SEPについて、その詳細をまとめました。
1. M-SEPとは
M-SEPとは「Manpower for Strategic Economic Priorities Scheme」の略語となり、野心的な投資、イノベーション、または国際化活動を通じて、シンガポールの戦略的経済優先事項に貢献する企業の成長をサポートするスキームです。
当該スキームは企業がシンガポールで成長する機会をサポートし、その過程でシンガポール人の雇用増加とスキルアップの機会を確保するのが狙いです。
M-SEPスキームにより、該当企業は一時的に既存の外国人採用上限比率を上回るSパスおよびWPの雇用が可能となります。
一企業あたりの上限人数は50人となり、従業員数(ローカル(PR含む)+Sパス+WPの合計人数)の最大5%までの追加SパスおよびWP枠を取得できます。
上記の柔軟処置はM-SEP登録後に2年間継続し、条件を満たせばその後の更新も可能です。
2. 申請資格を得るための2つの条件
M-SEPスキームの資格を取得するには、以下の2つの条件を両方とも満たす必要があります。
条件1:重要な経済的優先事項への参加
以下の重要な経済的優先事項に沿ったプログラムまたは活動に参加することが条件となります。
企業は以下の項目の少なくとも1つに参加するか、資格を得るために何らかの経済基準を満たさなければなりません。
- シンガポールのハブ戦略を支える投資
- イノベーションまたは研究開発(R&D)
- 国際化
上記は経済開発庁(EDB)が定めるインセンティブの受領者やEnterpriseSGのプログラム参加者、その他情報通信メディア開発局(IMDA)やシンガポール海事港湾庁(MPA)などの後援機関による該当企業も対象となります。
各基準を満たすために必要な補足情報については、こちらをご確認ください。
条件2:ローカル人材の雇用またはトレーニングのコミット
企業は以下のいずれかの条件にコミットする必要があります。
1. ローカル人材の正雇用の増加
M-SEP申請時点から更新時までにローカル雇用の規模を拡大することが条件となります。
※月給1,400SGD以上のローカル従業員が対象となります。
これにより、1雇用ごとに1×M-SEPクオーターを取得することができます
2. 仕事の向上につながるトレーニング
ローカル人材を指定の研修プログラムのいずれかに派遣することが条件となります。(研修プログラムについては、こちらの2bをご確認ください)
これらのトレーニングプログラムを通じて、企業は構造化されたOJTや専任メンターの割当などを行い、社内研修制度の向上にも努める必要があります。
トレーニングは新卒生、新入社員、既存従業員問わず誰でも対象となり、1人につき1×M-SEPクオーターを取得することができます。
3. 業界リーダーに認定される
指定の認定プログラムのうち、少なくとも1つに参加し、かつ以下に該当することが必要です。(認定プログラムについては、こちらの2cをご確認ください)
- 業界(セクター)内のスキルギャップや人員不足を埋めることで、業界に大規模の利益をもたらしている。
- ビジネスの成長と戦略をサポートするための優れた職場学習構造があることが認められている。
企業はローカル人材の雇用を維持しM-SEPサポート終了期間までに上記のコミットメントを達成したことを示す必要があります。
上記を怠った場合、M-SEPの更新資格が2年間はく奪されます。
3. M-SEPの申請方法
M-SEPに基づく外国人採用のための追加クオーターの申請には、既存の枠を既に利用している(追加の枠がない)状態である必要があります。
申請はMOMのオンラインフォームから、必要な補足書類の提出とともに行います。
アプリケーション内容は、関連する経済機関によって審議され、申請から4週間以内に申請結果が届きます。
(追加資料が必要な場合はそれ以上の時間がかかることが予想されます)
承認され次第、レター内に記載されている期間内であれば、追加のSパス/WPの申請が可能です。
最後に
今回は12月13日から開始された新ワークパスフレームワーク、M-SEPについてまとめました。
該当する企業は限られているかもしれませんが、条件1に既に該当している企業や今後そのようなビジネスやプロダクトの展開を検討されている企業にとってはありがたいスキームとなります。
当スキームを利用して外国人の雇用を活性化させ、条件2のローカル人材の雇用育成に今後2年間注力することで、更なるシンガポールへの利益貢献と人材のスキルアップが見込める新スキームM-SEP。
今後どのような企業が該当するのかにも注目していきたいと思います。
また弊社では、人材紹介以外にもエグゼクティブサーチやビザ申請代行サービスも行っておりますので、気になる方はお気軽にお問い合わせくださいませ。
===============
日系の人材紹介会社リーラコーエン シンガポールでは、
シンガポールでのフルタイムやパートタイムでのお仕事紹介だけで
納得のいく転職を、
シンガポール国内転職・キャリアアップに興味をお持ちの方は、是
また、
毎週3回以上更新しておりますので、お見逃しなく!
現在の求人情報はこちら、
シンガポール転職に関する情報・記事はこちら
シンガポール子育て・働きたい奥様へ向けた情報・記事はこちら
またこのブログ内容は、フェイスブックおよびインスタグラムでも
是非いいね・フォローをお待ちしております。
>>ついにチャンネル登録者3,500名突破<<<
毎週、シンガポール拠点とその他アジア拠点からお届け!
動画で"海外で働く・生活する"を知る、Reeracoenチャ
シンガポール拠点からは毎週木曜日シンガポール時間18時(
ぜひチャンネル登録・イイね!を宜しくお願い致します。
最近の動画はコチラ:†必殺†ダサいLinkedInプロフィールを作って海外就職のチャンスをブッ潰す方法(正攻法の解説あり)