こんにちは。

リーラコーエンシンガポール　マーケティング担当の野上です。

交通インフラが整っており、島内の移動が比較的にスムーズにできるシンガポール。

バスや地下鉄(MRT)を上手に利用することで、タクシーやGrabを利用せずに様々な場所への行き来が叶うのが魅力ですよね。

さて、在住者にとって身近な「足」であるバスやMRTを管轄するシンガポールの陸上交通庁(LTA)は、2025年10月公共交通機関の安全性やアクセス性を高めるためMRTやバスに関する新たなルールや運用見直しを導入しました。

そこで今回は、新たに追加・強化された交通機関を利用する際のルールやポイントについてお届けいたします。

【目次】
1. 「クワイエットキャビン(静かな車両)」がスタート
2. ドア妨害やエスカレーター妨害の罰金が引き上げ
3. 駅までの「歩く・こぐ・乗る」がさらに便利に
4. バスは完全キャッシュレス化、SimplyGoで料金上限も導入
5. 一部路線での早期終了・遅延開始(2025年10〜12月)
6. 公共交通を快適に使うためのちょっとした工夫
7. 最後に

1. 「クワイエットキャビン(静かな車両)」がスタート

電車やバス車内での飲食は禁止、罰金となることはご存知の通り。

このほか、2025年10月より、North-South Line、East-West Line、Downtown Lineの一部車両で、新施策「Quiet Cabin (静かな車両)」が導入されました。

対象は編成の一番前と一番後ろの車両で、通話や大音量での動画視聴、ボイスメッセージの再生などは控えるよう呼びかけられています。

今回導入された新たなルールは、日本の「優先席付近でのマナーモード協力」と少し似ていますが、より広く「静かな空間を作る」ことを目的としているのが特徴です。

なお、この導入はまず3路線から始まり、2026年以降、他の路線への拡大も検討されているとのことです。
 

2. ドア妨害やエスカレーター妨害の罰金が引き上げ

公共交通機関の安全対策を強化するため、MRTのドアをふさいだり、エスカレーターの通行を妨げたりする行為に対する罰金が、初回で30から60シンガポールドルへと引き上げられました。

また、バスでは高齢者や妊娠中の方への優先席ルールの取り締まりも強化されています。

誤ってドアをふさいでしまった場合でも、同様の行為が繰り返されると注意や罰金の対象となるため、利用時にはこれまで以上に安全・マナー意識が求められます。
 

3. 駅までの「歩く・漕ぐ・乗る」がさらに便利に

LTAがバス停や駅までの歩道の整備を進める「Walk-Cycle-Ride」ネットワークは、2025年時点で歩道の屋根付き通路が350km以上、自転車専用道路が800km以上に拡大したそう。

これに加え、タンピネス、プンゴル、ジュロンなどのエリアでは、自転車利用者向けの大型駐輪施設も新たに設置されました。

こうした整備によって、自宅から駅まで、あるいは駅から目的地までの移動がよりスムーズになり、通勤・通学・買い物など日常の移動が快適になります。

日常的に自転車を使って移動をする人はとても便利ですよね！

実際に、自宅から徒歩・自転車・バス・MRTを組み合わせたルートは、LTAが提供する「MyTransport.SG」アプリで検索することもできます。

 

4. バスは完全キャッシュレス化、SimplyGoで料金上限も導入

2025年の年末までにシンガポールのすべてのバス路線が完全にキャッシュレスとなる見込みです。

現在の主な決済方法はクレジットカードのほかに、「SimplyGo」や「Ez-Link」カードで、スマホやカードをかざして乗車します。

また、乗り換えが多い人に嬉しい「Fare Capping (料金上限) 」制度も導入され、どれだけ乗り換えても1回分の最大料金以上が請求されない仕組みとなりました。

「SimplyGo」や「Ez-Link」カードは最寄りのコンビニエンスストアや、カードを販売している一部の駅で購入が可能です。

 

5. 一部路線での早期終了・遅延開始(2025年10〜12月)

Thomson-East Coast Line(TEL)とCircle Line(CCL)の一部区間では、システム点検や工事に伴い、夜間の運行終了時刻が午後11時に繰り上げ、また始発の運行開始が午前6時30分に遅れる日があります。

そのほか、トンネル工事などにより一部運航に影響が出ることも予想されています。

該当路線を利用する方は、最新の運行情報を事前に確認しておくと安心です。
 

6. 公共交通を快適に使うためのちょっとした工夫

シンガポールの公共交通は正確で使いやすい一方、時には突然のスコールや点検による遅延が発生することもありますよね。

そんな時でもストレスを減らすために、日々の移動にちょっとした工夫を取り入れてみるのがおすすめです。

例えば、出発前に MyTransport.SG をチェックしてリアルタイムの運行状況を把握したり、バスの迂回・休止ルートがないかどうかなどを事前に確認しておくと、予定変更にも慌てずに対応できます。

特にF1やナショナルデー付近のマリーナエリアはバスの迂回がよく発生するため要注意です。
 

また、シンガポール生活の「あるある」な急なスコールに備えて折りたたみ傘を常にバッグに入れておくと安心です。

さらに、「チャージが足りなくて乗れなかった！」といったことがないよう、予備の交通カードやスマホのバッテリーを確保しておけば、万が一の時にも落ち着いて行動できます。

こうした小さな準備が、毎日の移動をぐっと快適にしてくれそうですね。
 

7. 最後に

今回は、2025年から導入されたシンガポールの公共交通に関する新ルールや、公共交通機関でより快適に移動するためのポイントについてお届けしました。

毎日の通勤・通学、買い物、そして週末のお出かけなど、公共交通は私たちの生活に欠かせない存在です。

だからこそ、ちょっとしたルールの変更やサービス改善が、思った以上に生活の質を左右することもあるかと思います。

新しい取り組みやアップデートを知っておくことで、日々の移動がもっと快適で安心なものになります。

リーラコーエンブログでは、これからも少しでも生活がスムーズになるヒントをお届けできればと思います。

皆さんの毎日がより安心で快適になりますように。

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