シンガポールで働く人の給与、HOW MUCH?需要高の業界・職種は
こんにちは! リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。
シンガポールで仕事・生活をしていて、シンガポールの中で自身の収入は十分なのか、全体のうちどの立ち位置にいるのか、気になる方も多いことでしょう。
ましてや転職をお考えで、求人案件を探しているような方であれば、なおのこと気になるはずです。
そこで今回は、シンガポールで働く人々の給与というデータから、人材需要の高い業界・職種などについて取り上げてまいります。
【目次】
1. シンガポール労働者の月収中央値
2. 今度も給与上昇が見込まれる業界・職種
3. 「他人の給与」より大切なこと
4. 最後に
1. シンガポール労働者の月収中央値
シンガポールで働く人々の月収の中央値はどのくらいなのか。
それを知るには2025年2月に人的資源省(MOM)が発表したデータを見てまいります。
シンガポール居住者(シンガポール人と永住権保持者)、フルタイム勤務という条件下での実質所得の中央値は月5,500シンガポールドル(SGD)でした。
前年の5,197SGDより約6%アップです。
10年前からは約46%のアップと考えると、日本と比べて驚いてしまいますね。
こちらに出したのは平均額ではなく、中央値 ー つまりフルタイム労働者の半数は5,500SGDより多く稼ぎ、残りの半数は5,500SGDより収入が低い ー ということになります。
平均値としては、2024年は6,112SGDでした。
ただしこの数値は極端に給与が高い・低いケースによって左右されます。
政府はこういった数値を政策立案や労働市場調査などのためにモニタリングしていますが、この額が多いか少ないかはもちろん一概に評価できるものではありません。
一人ひとりのキャリア、家族構成、住居ステータスなどによってこれら数値の捉え方は異なるとご理解ください。
ちなみに当地で外国人が就労するのに一般的なビザとしてエンプロイメント・パス(通称EP)がありますが、このEPを発行するのに必要な最低給与額が5,600SGD(金融セクターは6,200SGD)※です。
この額と現在の月収中央値が近似しているのも、興味深いことですね。
※2025年5月現在
2. 今度も給与上昇が見込まれる業界・職種
経済を貿易に大きく頼るシンガポールにとって昨今は不安材料が多い状況ですが、2025年もシンガポール全体で給与は2~5%の伸びが期待できるだろうとの見方が発表されています。
ただし業界や職務階級、職種によって昇給率は異なります。
スキル需要や人材不足が謳われる業界である程、昇給レベルも上がることが期待できるわけです。
需要が高い領域としては、シンガポールでは「デジタル・IT業界」「金融・フィンテック業界」「エンジニアリング・製造業」「医療業界・生命科学分野」「営業・マーケティング領域」などが挙げられます。
いずれの領域も、平均給与は上に挙げた給与額中央値より高めだと言えます。
・デジタル・IT業界
エンジニア、技術スペシャリスト、アナリスト系職種の平均月給は6,000~9,000SGDの範囲
・金融・フィンテック業界
旧来の銀行業務から脱却し、フィンテック、ESG投資、コンプライアンス、リスク管理などの領域で需要が高まっている。ミドル階級で月給7,000~12,000SGDの範囲
・エンジニアリング・製造業
自動化、ロボット工学、グリーンテックなどで需要増。電気・機械エンジニアの月給は4,500~7,500SGDの範囲。プロジェクトマネージャーやエネルギー分野のスペシャリストは更に需要増
・医療業界・生命科学分野
社会の高齢化と医療技術革新によってこちらも活況。医療専門職の月給も伸びてきており、月給5,000~8,000SGDの範囲
・営業・マーケティング領域
コロナ禍を通して大きく変わった消費スタイル。デジタルマーケター、eコマース担当などの需要が急増しており、月給は5,000~9,000SGDの範囲
このように、需要が高まる業界・職種などの情報は当地の労働マーケット情報を知る手立てとして、またご自身のキャリアを描いていく上でも役に立ちますので、ぜひ弊社ブログなどを利用してのアップデートをオススメいたします。
3. 「他人の給与」より大切なこと
ここまで、シンガポールにおける給与の中央値・平均値、また給与相場が上昇基調にある業界・職種をまとめてまいりました。
これらの情報の捉え方は人によって様々かと思います。
言わずもがなではありますが、給料が高ければ高いほど幸福というわけではありません。
自身の給与が他者と比べてどうかという点にこだわるのではなく、別の観点からご自身のお仕事を見つめ直してみましょう。
・自身の成長に役立つスキルを身につけているか
・昇進などキャリアアップのチャンスはあるか
・一緒に働く仲間との交流に満足しているか
・ワークライフバランスはとれているか
・やりがいをもって働けているか
・自身の経済的なニーズや目標を満たすことができているか
一つの数値や物差しでキャリアの健全性や可能性を定義することは危険です。
現在の状況を理解し、自身の成長領域を発見し、進むべき道を定めるその計画性こそが、キャリアを歩んでいく上で重要と言えるでしょう。
日本人としてシンガポールで働く人々には、報酬面だけでなく、総合的な観点から転職を志してチャンスを掴んだ方が多く見受けられます。
給与が高いとか、見栄えがいいなどといった表面的なことではなく、キャリアアップや可能性、チャレンジ精神の追求といった、人生に対するポジティブな姿勢をもって転職相談してくださる方が、弊社のご登録者にもたくさんいらっしゃいます。
4. 最後に
ここまで、シンガポールの給与中央値から、給与の上昇が特に見込まれる領域、そしてそれらの情報を超越した上でご自身のキャリアの健全性を測る、という話をしてまいりました。
シンガポールは、国の歴史も相まって人材競争が盛んな国です。
一面から捉えればタフな国と言えますが、その一方で、キャリアアップやスキルアップの可能性も大いに与えられる国だとも言えます。
何事も捉え方は個人次第ですが、私個人の感想としては、シンガポールは日本人が働く異国としては最高の環境が整った国だと思っています。
今後シンガポール転職をお考えの方はぜひ、弊社のキャリアコンサルタントに、ご自身のキャリア観も含めてご相談ください。
ご相談者のご希望や思い描く未来像をお伺いできるのを楽しみにしております。
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