ニパウイルス これまでに分かっていることとは
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。
先日、インドのケララ州でニパウイルスの集団感染が起き、そのうちの2人が死亡したというニュースがありました。
世界保健機構(WHO)がパンデミックに備え、対策や研究を優先している10の疾病リストにも登録されている二パウイルス。
これまでに一体どのようなことが分かっているのでしょうか。
今回は、ニパウイルスについて2023年9月時点で分かっていることを詳しくご紹介いたします。
【目次】
1.ニパウイルスとは
2.感染源と症状
3.封じ込め策と今後の懸念について
4.最後に
1.ニパウイルスとは
ニパウイルスは、人と動物が共に感染する人獣共通感染症の原因となるウイルスです。
最初に発見されてから、これまでに世界では600人を超える感染者が報告されています。
WHOによると、一度罹患すると致死率がおよそ40%と非常に高く、冒頭でお伝えした通り、パンデミックに備え研究を優先している10の疾病リストにエボラ熱やジカ熱、新型コロナウイルスなどとともに名前が挙がっています。
ニパウイルスが最初に発見されたのは1998年から1999年に遡ります。
1998年にマレーシアの養豚業者の間で広まり、さらにシンガポールにも感染した豚を扱う業者間で流行が拡大したのが発端でした。
このときに感染者が発見された村である「スンガイ・ニパ村」から名前を取ってニパウイルスとなったそうです。
その後もインドやバングラデシュをはじめとしたアジア地域では、2001年以来定期的にウイルスが流行しています。
特に今回アウトブレイクの話題となったインドのケララ州では2018年以降4回目の流行とのことで、これまでに2人の死者が出ています。
2.感染源と症状
ニパウイルスは通常、感染した動物の体液そのものとの接触、またはその体液が付いてウイルスに汚染された食物の摂取を通じて人に感染します。
また、同居家族や医療関係者などをはじめとした人から人へ直接感染するケースもあります。
主な宿主はフルーツコウモリですが、ブタや羊などの家畜や、イヌやネコなどのペットにも広く感染することがあることから、感染経路が特定しにくいことが特徴です。
感染したコウモリにはあまり大きな症状は出ませんが、人に感染すると深刻な症状が出ることから注意が必要です。
潜伏期間は4~18日間(※マレーシアでの流行時)と長く、症状にはインフルエンザのような高熱をはじめ、嘔吐、呼吸器障害などが挙げられます。
重症化すると、痙攣や脳炎を起こし、昏睡状態に陥ることもあると言われています。
残念ながら、ワクチンに関する研究は随時行われているものの、現時点では認可されたワクチンはありません。
このため、対処療法で乗り切らなければならないウイルスの1つとなっています。
3.封じ込め策と今後の懸念について
今回集団感染の起こったケララ州は、住人への広範な検査や学校・職場の封鎖、行動制限などによる厳重な隔離措置・対策により、現段階では感染拡大を食い止めることに成功しています。
一方で、専門家は昨今、ニパウイルスのような人獣共通感染症の発生頻度は世界的にも増加していると警告しています。
主な理由には気候変動が挙げられるそう。
気候の変動により生態系が変化し、動物が新しい生息地に移動せざるを得なくなった結果、野生動物や家畜の人間との接触が増えることで、人間への伝染の機会が増えてしまうという可能性を示唆しています。
このほか、人の国を跨いだ移動が増えている中で、人から人へのウイルスの伝染も以前よりも容易になっていることもリスクの1つとして考えられています。
また、あるデータによると、哺乳類や鳥類には潜在的に170万個の未知のウイルスが存在しており、そのうちの数十万個が人間に感染する可能性があると言います。
ニパウイルスに限ったことではなく、今後も状況を注視していく必要がありそうですね。
4.最後に
今回は、先日インドのケララ州でアウトブレイクがあったニパウイルスについて、現段階で分かっていることを詳しくお届けしました。
シンガポールでの感染は1999年以来まだ確認されていませんが、引き続き食品衛生に留意しながら手洗い・うがいなどの基本的なウイルス対策を行いつつ、今後の状況を注視したいと思います。
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