シンガポール観光局が導入する新キャンペーン「MADE IN SINGAPORE」とは

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

シンガポール政府観光局(STB)は先月27日、新たに観光客の誘致のためのキャンペーン「メイド・イン・シンガポール」を導入することを発表しました。

新型コロナウイルス感染予防のための行動規制が撤廃されてから早1年半。

もともとシンガポールはアジア太平洋地域の観光とビジネスの中心地として知られ、その文化の多様性や親しみやすさから世界中の多くの観光客を魅了してきましたが、先日ようやく玄関口チャンギ国際空港の使用率がコロナ禍以前の85%以上となり、これからの年末シーズンに向けてさらに回復することが期待されています。

これまでも観光局はシンガポールの魅力付けを行うために様々な取り組みを行っており、2017年から現在まで経済開発庁(EDB)と共同で「パッション・メイド・ポッシブル (Passion Made Possible」キャンペーンを実施してきました。

赤いロゴマークが付いたシンガポールの動画や街中の観光名所をバックにしたポスターをご覧になった方も多いのではないでしょうか。

今回は、STBが発表した新キャンペーン「MADE IN SINGAPORE」について詳しくお届けいたします。
 

【目次】
1.MADE IN SINGAPOREキャンペーンとは?
2.シンガポール観光局STBとは
3.最後に


1.MADE IN SINGAPOREキャンペーンとは?

STBによると、今回発表された「MADE IN SINGAPORE」キャンペーンは、実は前回のキャンペーンをさらに拡大して実施するものとしています。

「シンガポールを象徴する観光名所から隠れた名所まで、シンガポールならではの体験にスポットライトを当て、何気ない瞬間でもいかに特別なものにできるかを体験してもらいたい」という狙いのもと、シンガポールでできる様々なアクティビティを紹介してアピールしていくそう。

また、従来シンガポールの持つ都会的で活気のあるイメージだけではなく、多文化的な伝統に根ざした自然の中の都市(政府の取り組む「City In Nature」構想)であることを紹介するようです。

例えば、実際に使用されるキャンペーンポスターではJEWELチャンギ空港の滝の前で森林浴をする男性の写真を「Rain Showers」として紹介したり、現代的な高層ビルとプラナカンの建物が立ち並ぶ様子を「Time Travel」と紹介したり。

遊び心たくさんのイメージでシンガポールをアピールしています。

STBによると、他にも、ホーカーセンターで汗を流しながら食べる食事や、新しくなったマンダイ・バード・パラダイスでの色鮮やかな鳥たちのショーなど、これまでのシンガポールのイメージをさらに膨らませるシーンを用意しているそう。

旅行者だけではなく、私たちのような在星者も改めて楽しめそうな内容が盛りだくさんですね!

MADE IN SINGAPOREキャンペーンは、中国、インド、インドネシア、韓国、英国、米国などの国で展開される予定です。

また、SNSをはじめ、インフルエンサーやコンテンツクリエーターとのコラボレーションも行いながら、シンガポールの魅力をアピールしていくそうです。


2. シンガポール観光局STBとは

そもそもシンガポールの観光局STBとは、どのような組織なのでしょうか。

STBは、シンガポールの様々な魅力に対するマーケティングやプロモーションを行い、観光客を誘致することで国の経済を活性化させる重要な役割を担う組織「Singapore Tourism Board」、略してSTBと呼ばれています。

シンガポール貿易産業省(Ministry of Trade and Industry of Singapore)傘下の政府機関で、1964年に設立されました 。

STBのホームページによると、シンガポールの観光部門は現在、GDPの内4%に貢献しており、世界各国からの資本、企業、人材を惹きつけ国の経済をさらに活性化していく重要な役割を担っています。

また、対外的な働きかけだけではなく、同時にF1レースの実施や旧正月イベントなどを通して自国民のレジャーの選択肢や質を高めることにも貢献しています。

サステナビリティ分野にも力を入れており、自然資源と文化遺産を保護する活動も行っています。

環境への配慮や地域社会への貢献も常に重視しており、長期的な観光業界の発展をサポートしています。


3.最後に

今回は、シンガポールの観光業界を支えるSTBについて、そしてそのSTBが発表した新キャンペーン「MADE IN SINGAPORE」についてお届けしました。

今年シンガポールを訪れた人は1,200万~1,400万人、観光収入は約180億ドルから210億ドルと予想されており、それぞれすでに2019年の4分の3まで回復しているそうです。

実際に住んでいると当たり前に感じてきてしまう小さなことでも、一つ一つを新鮮かつシンガポールならではの体験としてシンガポールを訪れた人に感動を提供する観光キャンペーン。

とても素敵な取り組みだと感じました。

今後も多くのオリジナリティあふれる多様な取り組みによって、観光客やビジネス旅行者を引き寄せ、シンガポールの観光業界が更に豊かになることを願わずにはいられません。

また、それを通して私たちも新たなシンガポールの楽しみ方を見つけられると良いですね!

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