シンガポールとマレーシア|就労ビザ比較ガイド【2026年3月時点】

こんにちは!

リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。

東南アジアへの移住・転職を検討する方にとって、英語が通じやすく、治安も比較的良く、日本人コミュニティも充実している国であるシンガポールとマレーシアは、人気候補地と言えます。

一方で、現地で暮らし、就労するのに立ちはだかるのが就労ビザの壁です。

「どんな条件が必要?」
「申請はどうやるの?」
「シンガポールとマレーシア、どちらが取りやすいの?」

そんな疑問を抱く方に向けて、本記事ではシンガポール、マレーシア両国の就労ビザ制度を分かりやすく解説してまいります。


※本記事は2026年3月時点の情報に基づき作成しています
 

【目次】
1. まずは全体像を掴む ~シンガポールとマレーシアのEPを比較!
2. シンガポールの就労ビザ ~高い基準と制度の透明性
3. マレーシアの就労ビザ ~コストを抑えられるのが魅力だったが、変化の兆し
4. 最後に~ライフスタイルに合った国はどちら?

 

1. まずは全体像を掴む ~シンガポールとマレーシアのEPを比較!

就労ビザと言っても、両国共に様々な種類があります。
 

まず最も一般的な就労ビザであるEmployment Pass / エンプロイメント・パス (通称: EP) についてそれぞれの国の違いを表でご紹介します。

※レートは参考値。1 SGD = 123円、RM 1 = 40円


シンガポールEPは収入要件が高いのと比較して、マレーシアEPはハードルが低め。

またシンガポールEPは審査期間が短く、マレーシアEPは長め、ということが分かります。

次に、それぞれの詳細を見ていきましょう。


2. シンガポールの就労ビザ ~高い基準と制度の透明性

シンガポールの就労ビザは、人材省 (Ministry of Manpower、通称: MOM) が管理しています。

外国人人材に対してオープンな国ではありますが、審査は基準が明確、且つ「誰でも取れる」というわけではありません。

 

ビザの種類は給与レベルで変わる

外国人がシンガポールで就労することを考えた時、最初の選択肢として考えられる就労ビザは主に3つあり、これらは給与水準によって分かれます。

上ではEPについて触れましたが、EPとは別にSpass (※)、ONE Passというビザもあります。

大きく分類すると、EPは専門職や管理職向け、Spassは中級技能者向け、ONE Passはトップ人材向けの特別なビザと言えますが、特にEPとSpassの線引きにおいてはこれの限りではありません。

詳しくビザ種類を確認する場合には、弊社過去ブログ (こんなに種類が!?シンガポールの就労ビザ一覧) をご覧ください。
 

※SpassもEPと同様、最低月給額が年々上昇する傾向にあります。上記においてSpassは3,150 SGD~とありますが、2025年9月1日以降の新規申請は3,300 SGD~に既に上昇しており、2027年1月1日以降には3,600 SGD~になることが予告されています (金融セクタ-の場合は現在3,800 SGD~。2027年1月1日以降には4,000 SGD~)

 

ちなみに、シンガポールでは求人情報には基本的にビザサポートの有無は記載されていません。

これは求人候補者への公平性を期すためにシンガポールで定められた決まりです。

ただ、ビザサポートを必要とする候補者にとってはどの求人が応募可能かどうか分かりにくい、という側面もありますよね。

そのような場合に、弊社のような人材エージェントをご利用いただくことで求人のビザサポートの有無をすぐご確認いただけます。

 

EP取得を目指す人は知っておきたい「COMPASS」制度

2023年9月より、EPの申請にはCOMPASSという点数制のチェックが加わっています。

これは、給与や学歴だけでなく「その会社がシンガポール社会にどれだけ貢献しているか」も評価に含める仕組みです。

詳細は弊社過去ブログ (【2026年情報追加!】シンガポールでEPビザを取得するには? COMPASS導入後の審査ポイントと注意点まとめ) をご覧ください。
 

 

ビザ審査の基準・手順がシンプル

EPの申請はオンラインシステムから行います。

基本的には雇用主 (採用する企業) が申請しますが、本人が自分で申請できるケースもあります。

ビザによって審査期間は異なりますが、EPは通常1〜2週間で、Spassは10日~最大8週間 (申請企業による) 、ONE Passは約4~8週間と、比較的短い期間で審査が終わります。

審査結果が出て承認されると「IPA (内定承認レター)」が届き、それをもとに入国・ビザ取得、そしてご入社…という流れになります。
 


配偶者が現地就労可能

シンガポールではEP/Spassどちらの保有であっても月給6,000 SGD以上を得ている方であれば、配偶者や子の滞在ビザDependant Pass (通称: DP) を発行することが可能です。

DP保有者はWorkPermitを得て就労することもできるため、夫婦揃って現地就労が可能な点もシンガポールが支持される理由のひとつとなっています。

 

3. マレーシアの就労ビザ ~コストを抑えられるのが魅力だったが、変化の兆し



次に、マレーシアの就労ビザについて解説してまいります。

マレーシアにおいて就労ビザは出入国管理局およびESD (駐在員サービス局) が管轄しています。

シンガポールと比べると月給要件が低く生活費も抑えられるため、「コストを気にせず海外生活を楽しめる」という点で人気があります。

ただ近年はマレーシア国内での物価上昇、また対リンギットでの円安も進んでいることから、従来の「安い」マレーシアからは大きく変化してきているのが実情です。

また、2026年6月1日からはEP制度に大きな変更が予定されています。
 


大きく変化する、マレーシアのEP

マレーシアのEP (Employment Pass) は、従来、月収によって3つのカテゴリに分かれており、カテゴリによってビザの有効期間や更新のしやすさが変わる仕様となっていました。

これが2026年6月1日より、大きな変更が予告されています。

今回のEP改定で最も影響が大きいのが「最低給与要件の引き上げ」です。

1~3 全てのカテゴリーにおいて、従来の月給要件より約2倍に引き上げられる予定です。

また、在留できる「最長年数」も設定され、カテゴリー 1、2は最長10年の滞在となりますが、カテゴリー3は5年と決められています。

 

より詳しくは、弊社マレーシア拠点の企業ブログ (【重要】【2026年1月16日更新】マレーシア就労ビザ(EP/雇用パス)条件が大きく変更されます) をご確認ください。

ただ、現行まだ曖昧な部分も多く、今後の追加発表が待たれるところです。

実際にビザ新規申請・更新の予定がある企業・転職希望者の方は、最新情報をご確認ください。
 

 

10年ビザ「RP-T」という選択肢

月収RM 15,000以上の高収入者には、Residence Pass-Talent (通称: タレントパス) という10年間有効のビザも存在します。

これは、マレーシア政府が優秀な外国人材を長期的に引き付けるために設けた特別なビザで、個人に紐づくため、保有しているとマレーシア国内で転職する際の手続きも比較的柔軟です。

また、EPでの帯同者 (DP保有者) は現地での就労が不可ですが、タレントパスのDP保有者であれば現地就労が可能な点も大きな魅力です。

長期的にマレーシアをベースにキャリアを築きたい方にとってタレントパスは有用なビザですが、今回のEP条件の変更を受け、タレントパス取得の要件も変更される可能性も出てきています。
 


申請は「会社が行う」のが基本

マレーシアでは、就労ビザの申請は基本的に雇用主 (会社) が行います。

個人が自分で申請することは原則できません。

そのため、就職先が決まってから、会社の人事担当者や代理人と一緒に手続きを進める流れになります。

審査には2〜8週間かかり、特に「この仕事はマレーシア人には代替できない専門的なポジションである」ということを説明することが重要とされています。


多様な滞在ビザの種類

マレーシア現地で就労する、ということに限定しなければ、マレーシアの滞在ビザはシンガポールに比べて多様です。
 

・教育目的の移住: 学生ビザ Student Pass、保護者ビザ Guadian Pass

・家族移住、リタイヤ後の移住: MM2Hビザ/S-MM2Hビザ

・長期滞在+現地で事業をしたい: PVIP (プレミアム・ビザ・プログラム)

・仕事を継続しながら現地滞在: DE Rantau/デジタルノマド・ビザ


4. 最後に~ライフスタイルに合った国はどちら?

これまでシンガポールとマレーシア、それぞれのEPを中心にそれぞれの就労ビザを比較してまいりましたが、どちらの国が自分に向いているか判断するためのポイントを整理しておきます。

キャリアアップ・高収入を目指したい方 → シンガポール
金融・IT・コンサル系など専門職 → シンガポール

生活コストを抑えてのびのび暮らしたい → マレーシア
まずは短期でも海外移住を試してみたい → マレーシア

大別すると、シンガポールは「キャリアと収入を武器にステップアップしたい方」に、マレーシアは「アジアの生活をコスパ良く楽しみたい方」に向いていると言えるかと思います。

ただしシンガポールに限らずマレーシアもビザは年々厳格化傾向にあることも念頭に置き、海外転職をご検討する方にとっては計画性や情報収集が欠かせません。

海外転職を現実的にお考えの方は、弊社シンガポール、もしくはマレーシアのキャリアコンサルタントにご相談ください。

この記事が、東南アジアでの新生活を考えている皆様の一助になれば嬉しく思います。

リーラコーエン シンガポール

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