チャンギ空港 第5ターミナル(T5)、ついに着工! どんなターミナルになるの?

こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

息子が大の飛行機好きで、週末のお出かけ先にはチャンギ空港を選ぶことが多い我が家。

都心から車で僅か20分のアクセスの良さ、そしてJEWELといった商業施設が隣接しており食事にも困らないチャンギ空港は、空の玄関口としても単なるお出かけ先としてもとてもありがたい存在です。


さて、そんなチャンギ空港ですが、先日5月14日についに新ターミナル「第5ターミナル(通称T5)」の起工式がありましたね!

新型コロナウイルスの影響でプロジェクトが一旦中断されていたものの、ついに大きなスタートを切りました。

未来の空の新たな玄関口となるべく、その第一歩を踏み出したT5建設の始動。

今回は、そんな新ターミナルについて、2025年5月時点で分かっていることをまとめました。


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【目次】
1.コロナ禍を乗り越え、再始動したT5プロジェクト
2.どんなターミナルになるのか
3.最後に


1.コロナ禍を乗り越え、再始動したT5プロジェクト

T5の建設は2013年に国家的インフラ整備の一環でその構想が発表され、これまでシンガポール運輸省(MOT)、民間航空庁(CAAS)、チャンギ空港グループ(CAG)が連携して推進してきた大きなプロジェクトです。

コロナ禍の2年間で設計の見直しが行われ、柔軟性、持続可能性、災害への強さなどを兼ね備えた最新仕様へとアップデートされました。

構想から着工まで実に10年以上。

すでに第3滑走路、自動車用の地下道などが完成したという情報もありますが、いよいよ表の建設も始まり、期待が高まりますね!


T5は、チャンギ・イーストと呼ばれる新開発エリア(1,080ヘクタール)内に建設され、なんと現在のチャンギ空港とほぼ同じ面積となる予定だそう。

2030年半ばに完成を目指す上で段階的に建設が進められていくそうで、最初のフェーズでは年間5,000万人の旅客対応が可能になります。

これは現在のチャンギ空港の旅客数を倍増させることができる計算です。

また、チャンギ空港グループ(CAG)によると、T5開業時には、3本の新たな滑走路の運用と新管制塔下、シンガポール航空(SIA)とそのLCC子会社スクートが、両社の運航拠点をT5に移動する計画を明かしています。

フルサービスとLCCが同一ターミナル内で連携するというユニークな構想。このようにすることで、乗継の利便性向上や業務効率化が見込まれており、シンガポール全体の航空競争力を一層高めることが期待されています。


2.どんなターミナルになるのか



陸・海・空をつなぐ交通のハブへ

T5は、陸・海・空の複合的な接続を可能にする「マルチ・ハブ」として設計されるそう。

現在「茶色ライン」として親しまれているMRTトムソン・イーストコースト線(TEL)の延伸によって市内中心部と直結し、マレーシア・ジョホールバルへの高速鉄道「RTSリンク」との連携も実現予定です。

また、タナメラ・フェリーターミナルへの近接により、海路とのシームレスな接続も期待されています。

さらに、高速道路網や新設の南部道路によって、シンガポール全土からのアクセスを快適にする構想が明かされています。


チャンギ空港グループのCEOであるクムウェン氏は、「シンガポールに到着する大半の旅客は、飛行機を降りてから30分以内にタクシーやMRTに乗り、都心へアクセスができるようになる」と述べており、現在の快適さに輪をかけてシームレスな体験ができるようになることが期待されています。


環境にも優しい「グリーンターミナル」

T5は、シンガポールの建設物の環境性能を評価する「グリーンマーク」において最上級のプラチナ認証を取得する環境配慮型ターミナルとして設計されるそう。

なんと屋上にはHDB(公営住宅)2万戸に必要なエネルギーを1年間まかなえる規模の太陽光パネルを設置予定で、エネルギー効率の高い地域冷却システムや、持続可能な航空燃料対応インフラも導入されるとのことです。

空の旅のグリーン化をリードしていく存在となりそうです。


感染症や気候変動にも強い設計

さらに、T5は新型コロナウイルス時のようなパンデミックの際にも柔軟に対応できるよう、ターミナルを小規模運用できる設計を採用するそう。

健康検査の導入や高リスク乗客の隔離スペース確保などの対策も想定された設計となる予定です。

加えて、排水性能の高い滑走路や海面上昇に備えた高い標高設定など、気候変動への備えも十分にされる計画が明かされています。


最新鋭のデザインとテクノロジーで進化する空港体験

先日の記者会見において、チャンギグループのクムウェン氏は、「T5は高さの異なるカーブを描く屋根を重ね合わせた自然と都市が融合するシンガポールの独自性を表現したデザインを採用する」と説明しました。

自然光や植栽も取り入れられ、チャンギらしい「居心地の良さと高揚感」を提供する空間となる予定だそう。


さらに外観や内装だけでなく、T5は最先端技術を導入し、自動化によって業務効率や旅客体験の向上を図ります。

計画には、悪天候でも稼働できる手荷物搬送ロボットや、航空機のターンアラウンド(到着から次の出発までの時間)を追跡して遅延を予測する映像解析・AIツールの導入も含まれています。

また、これらの技術はT5の開業に備えてすでに試験運用が始まっているそう。


今や私たちの生活に欠かせない存在となりつつあるAIやロボティクス。

新たなテクノロジーのほか、第2ターミナルにある滝の映像演出や、出発ロビーにある緑や池など、既存のチャンギ空港にあるテクノロジーと自然を融合させた演出が新ターミナルでも見られるのは楽しみですね!


3.最後に

今回は、チャンギ空港の新ターミナル5の構想について、現在分かっていることをお届けしました。

2025年3月までの1年間で、チャンギ空港の旅客数は6,840万人を記録。現在では世界170都市と直行便でつながり、週7,200便以上を誇るアジア屈指の国際空港となっています。

T5竣工時は200都市以上の接続を目指すとされており、ますますグローバルハブとしての位置づけが期待されています。


T5の建設工事は今後数年で本格化し、2029年頃にピークを迎える見込みです。

シンガポールがアジア太平洋の航空需要増加を取り込み、世界をリードしていく存在となりうる「未来の空港」T5。

環境、テクノロジー、交通インフラ、そして国民の期待―あらゆる視点から走っていくこのプロジェクトは、私たちの旅のかたちを大きく変えていくのではないでしょうか。


完成まで向こう10年の長期間。

在星邦人として、私も飛行機好きの息子の成長とともにこのプロジェクトの行く末を見守っていきたいと思います。

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