メーデー演説2025:ウォン首相が語る、シンガポールの「これから」と私たちの働き方とは


こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

今年2025年、独立60周年を迎えるシンガポール。

先日5月3日は、今後のシンガポールの未来を決める選挙が行われました。

なんと投票率は93.2%で、PAP (People's Action Party- 与党)が大勝。

それにしてもこの投票率、国民がこの選挙に強い関心を持ち、今後の国家の方向性に期待を寄せていることがよく分かりますよね!

また、今回の選挙では21〜24歳の初めての有権者による投票参加率が過去最高を記録し、12万人以上の若者が投票を行ったとか。

シンガポールの未来づくりに対する若い世代の関心と意欲が高まっているという希望に溢れた結果も垣間見られました。


さて、そんな選挙に先立って開催されたメーデー演説では、ローレンス・ウォン首相が初めて首相として演説に立ち、約1,600人の労使代表や経済関係者を前に、これからのシンガポールが進むべき道について語りました。

スピーチの中で繰り返されたのは「団結」「備え」「変革」の3つのキーワード。

今回は、そんなメーデー演説のポイントを今後の働き方や暮らし方にどのような変化や影響があるのかという観点からわかりやすくご紹介いたします。

【目次】
1.「三者協力」が支える、シンガポールの安定した社会
2.グローバルな不確実性への備え
3:支援策の拡充が学び直しや転職のチャンスに?
4.変化は「選べるもの」ではなく「乗り越えるもの」
5.最後に:ともに支え合う社会へ

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1.「三者協力」が支える、シンガポールの安定した社会

シンガポールでは、建国以来、政府・労働組合・企業が協業しながら一体となって国を支える「Tripartism (三者協力体制)」という仕組みが大切にされています。

ウォン首相は、今回の演説で改めてこの体制を「シンガポールの強み」として強調しました。

この仕組みによって、企業は安定したビジネスを続けられ、労働者は経済の変動があっても職を守るための支援や再就職の機会が得られるようになっているとしました。

実際に、賃金支援制度や職業紹介サービスなど、国民が安心して働ける環境づくりが国を挙げて行われており、この仕組みは国際的にも高い評価を得ています。


2.グローバルな不確実性への備え



ウォン首相は、米中対立や貿易分断といった世界的な緊張が続く中、シンガポール経済も減速や雇用の不安定化といった影響を受ける可能性があると警鐘を鳴らしました。

働く人々にとっては、特に中高レベル専門職(PMET)が継続的なスキル向上を求められる場面が増えると予想されます。

また、非デジタル業界においては、変革が遅れることで人材の再配置が進まず、雇用不安が広がる可能性も危惧されています。

企業にとっては、中小企業(SME)を中心に、競争力を維持するための迅速な対応と人材再教育への投資が求められることがあるでしょう。

短期的には、研修やデジタル化、法令遵守の取り組みによりコストが上昇する懸念もあります。

変化が起きてから対応するのではなく、事前の準備が求められていくでしょう。


3:支援策の拡充が学び直しや転職のチャンスに?

今回のスピーチでは、政府による具体的な支援策も紹介されました。

たとえば、「CTC(企業内研修委員会)」という制度に対し、2億シンガポールドルの追加予算が投入されることが発表されました。

これにより、企業が社員のスキルアップや仕事の見直し、業務変革を進める際に支援が受けられるようになります。

また、NTUC(全国労働組合会議)による「ジョブ・セキュリティ・カウンシル」も引き続き、職を失ったシンガポール人の再就職をスピーディーに支援しています。

こうした制度は、働く人にとっては新しい業界への転職や学び直しのチャンスが拡大。

政府と企業の共同出資による研修は、長期的な雇用力やキャリアの安定につながります。

企業にとっても、こうした制度への参加によって人材育成にかかる負担を軽減でき、人手不足の解消にもつながると期待されています。


4.変化は「避けるもの」ではなく「乗り越えるもの」

ウォン首相は演説で、「変化は避けるものではなく、乗り越えるもの」と語り、すべての人に前向きな姿勢を求めました。

経済構造やテクノロジーの進化に対応するためには、企業と労働者の双方が意識を変え、行動を起こさなければなりません。

働く人々にとっては、新しい業界へチャレンジしたり、自らのスキルを伸ばしたりすることが、将来の安定につながります。

一方で企業も、人材への投資を惜しまないことで、変化に強い組織を築くことができるでしょう。


その一方で、課題もあります。

特に中小企業では、ビジネスニーズと人材投資のバランスを取ることが難しく、労力やコストがかかる場合があります。

また、制度が整っていても、構造的変化に対応できず職を失う人が出てくる可能性も否定できません。

ウォン首相は、そんな課題もあるからこそ、国・企業・個人が協力しながら、一歩ずつ進んでいくことが大切だと語りました。


5.最後に:共に支え合う社会へ

ウォン首相のメッセージは一貫していました。それは「シンガポールの強さは団結にある」ということ。

変化の多い時代だからこそ、社会全体で支え合い、学び続けることが重要です。

シンガポールの未来が、もっと強く・前向きな社会にであるように。

今回の演説は、力強い未来を皆で共に創っていく。そんなウォン首相の意気込みが感じられる内容であったように思います。


私たちリーラコーエンでも、より良い明日を求める企業と求職者の架け橋として、シンガポールで暮らす皆さま一人ひとりのキャリアと生活を支える存在でありたいと考えています。

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