採用の見えない壁!ブランケットカバーとは?【シンガポールTAFEP】

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールの平林です。

 

先日、弊社リーラコーエンシンガポールは、TAFEPを招いて求人および採用面接に関する講習を行いました。

当ブログでもいくつか取り上げている内容も多く、再度専門家からその規定の背景までしっかりと説明を受けることで、より一層の理解が深まりました。

その講習の際に一つとても印象に残った文言があります。

「ブランケットカバー」という言葉です。

「ブランケット」と聞くと、よく機内などで使用する大きめの布をイメージされるかと思うのですが、採用における「ブランケットカバー」とは一体どういうことなのでしょうか。

今回はTAFEPの講習をもとに、採用におけるブランケットカバーと正しい選考方法について詳しく説明していきたいと思います。

 

【目次】
1. ズバリ!採用におけるブランケットカバーとは
2. なぜブランケットカバーが認められないのか
3. ブランケットカバーをしない公正な選考をするためには
 

1. ズバリ!採用におけるブランケットカバーとは

冒頭の通り「ブランケットカバー」とは、大きな布状のもので包むことを指すのですが、その他にもビジネス上でいくつかの意味を持ちます。

例えばマーケティングの場合、コミュニケーションにおいて特定のターゲットを定めずに、すべてのチャネルにおいてカバーする戦略のことを指します。

具体的には、最初にターゲットを絞らず広範囲に広告を配信することで、主要なターゲット層を割り出し、後日より確実に広告を展開するために使用されます。

他にも保険などで「Blanket Covarage」という複数の項目をカバー対象とする商品も耳にされたことがあるかもしれません。
 

このように幅広い意味を持つ「ブランケットカバー」。

採用における意味はズバリ「目に見えない採用選考の壁」となります。

具体的な例を挙げると、例えば日本語を必要としていないポジションに対して、日本語が話せる候補者の応募があった際に、日本語能力を評価して選考を進めることがこれに該当します。

日本語に限らず、日系企業での就業経験の有無等、特に日系企業における選考シーンではこういったスキルや経験をもとに選考を進めるケースを多く見かけるのではないでしょうか。

 

2. なぜブランケットカバーが認められないのか

では、なぜそういったブランケットカバー選考が認められないのでしょうか。

TGFEPに定められている通り、特定の言語やスキルを必要とする場合、必ず求人票(広告)にその理由と共に記載する必要があるからです。

逆に言うと、そのポジションに対して特定の言語やスキルを必要としない場合は、それを理由に選考を進めてはいけないということになります。

採用の基準となる求人広告や面接の際には、上記をもとに掲載および選考を進める必要があります。

 

3. ブランケットカバーをしない公正な選考をするためには

とは言え、募集要項にプラスαのスキルを持つ人材が現れたら企業としては優先したいのも事実。

そこで、自社のポジションにおける本当に必要な募集要項と、プラスαであったら嬉しい項目を分けて記載することをおススメします。

例えば、募集しているポジションで日本語を必要としない場合でも、仮にそういったスキルが優先されるのであれば【必須条件】【歓迎条件】を分けた上で「日本本社とのやり取りが月に1、2回程度発生するため、日本語が話せる方歓迎」などと記載しましょう。(理由は必ず記載してください)

募集要項のレベル分けをすることで応募者にとっては見やすい求人内容となり、企業にとっても優先順位の明確化に繋がります。

このほかにも、ポイントは選考が先に進まなかった場合のNG理由を見返すことが大切です。

そのNG理由が求人内容に則しているか、NG理由に対して候補者に納得感をもって貰うことができるか、を考えてみましょう。

そこに真の選考基準が隠されておりますので、もし求人票に記載されていない内容であれば、次回以降の求人や選考内容へ反映できるかと思います。

語学力だけでなく、特定の業界経験や資格等、実は重要な内容がブランケットカバーされていないか、一度社内で確認していただくことをおススメいたします。

 

最後に

今回は採用選考におけるブランケットカバーについて、TAFEPの講習をもとに記載いたしました。

時に人材を選考する際には、フィーリングや既存社員とのバランス等、言葉に表しにくい場合もあるかと思います。

公平な採用を行うために、目に見えない選考要件をできるだけ具体化して求人票へ記載することで、その後の書類選考や面接がブレることなく進み、ひいては採用成功の近道に繋がります。

求人作成にお困りの際やMCFへの求人掲載代行などがございましたら、弊社コンサルタントへお気軽にご相談くださいませ。

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