【2026年情報追加!】シンガポールでEPビザを取得するには? COMPASS導入後の審査ポイントと注意点まとめ

こんにちは! リーラコーエン シンガポール リサーチャーのShihoです。
シンガポールで外国人が就労する際に代表的なビザが、「Employment Pass (通称EP) 」です。
この発給条件は、マイナーチェンジも含めれば毎年のように改定が行われており、シンガポールへの転職を希望する方にとって、最新情報を把握することが先決です。
今回のブログでは、人材エージェントである弊社からEPの最新状況をお伝えするとともに、シンガポールで採用に携わる方およびシンガポール転職を目指す方に向けて、それぞれの重要ポイントを解説してまいります。
※本ブログ記載の情報は、2026年1月1日以降で適用される情報となります
【目次】
1. 就労ビザEP (エンプロイメント・パス) とは
2. COMPASSについておさらい
3. EP発行を検討する企業・求職者が知っておきたいこと
4. 最後に
1. 就労ビザEP(エンプロイメント・パス)とは

EPは「Employment Pass」の略で、シンガポールで外国人が就労するために必要な代表的なビザの一つです。
シンガポール駐在者の多くが、このEPで就労しているのではないでしょうか。
雇用企業が就労開始前に人的資源省 (以降、MOM) へ申請を行うことで取得できます。
申請から早ければ10日ほどで就労許可が下り、初回は2年間有効、更新時には最長3年まで延長が可能です。
EPを申請するには、COMPASSというEP審査フレームワークの基準を満たす必要があります。
また、月給6,000シンガポールドル(以下SGD)以上であれば、家族の帯同も可能です。
2. COMPASSについておさらい

COMPASSは、2023年9月に導入されたEP審査のための新制度で、Complementarity Assessment Framework (相補的な評価枠組み) の略です。
給与や学歴といった個人属性項目、国籍の多様性やローカル人材へのサポートといった企業属性項目などで構成されており、候補者はC1〜C4の4項目 (+ボーナスC5・C6) で評価されます。
これらの項目において合計で40ポイント以上を獲得しないと、EPを申請できません。

以下で各項目を詳しく見ていきましょう。
個人属性項目 C1: Salary (給与)
C1は給与項目です。
年齢や所属セクターによって条件が異なるため、少し分かりづらい部分もあります。
たとえば23歳の方であれば5,600 SGD以上、45歳の方は10,700 SGD以上の給与が最低限必要です。
金融セクターでは基準がやや高く、23歳で6,200 SGD以上、45歳では11,800 SGD以上となります。
MOM公式サイトに基づく年齢別基準表 (2025年1月1日以降の新規申請および2026年1月1日以降の更新のEP対象給与)

上記の給与条件を満たしていることを前提に、COMPASSではさらにローカル人材 (PMET: 専門職・管理職・技術職) の平均給与を基準に比較評価します。
EP候補者の給与がPMET平均の
・90%以上 → 20ポイント
・65〜90% → 10ポイント
・65%未満 → 0ポイント
となります。
このPMET平均額の算出は個人では難しいため、弊社のような人材エージェントにご相談いただくのが安心です。
個人属性項目 C2: Qualifications(学歴)★2026年1月、日本の大学が新たに追加!
C2は学歴に関する評価項目です。
MOMの公式サイトで公開されている「認定大学リスト」に掲載された大学の卒業生は20ポイントを獲得できます。
リスト外の大学や特定資格保持者は10ポイント、それ以外は0ポイントとなります。
これまで日本の20ポイント対象校は東京大学、京都大学、東京工業大学、東北大学、大阪大学の5校でしたが、2026年1月からは慶應義塾大学、早稲田大学も追加され、計7校となります (MBA限定だった対象も全学部に拡大) 。
該当大学の卒業生にとっては朗報といえるでしょう。
企業属性項目 C3: Diversity (多様性)
C3は企業内の国籍バランスに関する項目です。
候補者の国籍が企業内PMETの同国籍比率の
・5%未満 → 20ポイント
・5〜25% → 10ポイント
・25%以上 → 0ポイント
また、企業内PMET比率が25%未満の場合は、自動的に10ポイントが付与されます。
企業属性項目 C4: Support for Local Employment (ローカル雇用支援)
企業内PMETのうち、シンガポール人または永住資格保持者 (PR) が占める割合で評価されます。
・50%以上 → 20ポイント
・20〜50% → 10ポイント
・20%未満 → 0ポイント
ボーナス項目 C5: Skills Bonus (専門スキル)
C5は、SOL (Shortage Occupation List) =シンガポール国内で人材不足が指定されている職種に関連します。
SOL職種に該当し、同国籍比率が1/3未満の場合は20ポイント、1/3以上の場合は10ポイントが付与されます。
SOLは年に一度更新され、現在はテック、グリーンエコノミー、海運、半導体業界などが主な対象です。
ボーナス項目 C6: Strategic Economic Priorities Bonus (経済優先施策)
C6は、経済発展を目的とした革新・投資・国際化活動を国家機関や労働組合と連携して行っている企業に付与される項目です。
該当企業は10ポイントを獲得します。
このように、EPの発給には想像以上に多くの条件が関わります。
すべての要件を確認したい方は、MOMの公式ページをご覧ください。
MOM公式ページ(Eligibility for Employment Pass)
3. EP発行を検討する企業・求職者が知っておきたいこと

EP発行を検討する企業の採用担当者は、COMPASS制度の理解を深め、特にC3 (多様性) とC4 (ローカル雇用貢献) における自社のポイント状況を把握しておくことが重要です。
C3では、同国籍の従業員が偏ると評価が下がります。
PR保持者であっても「国籍」は母国で判断されるため、日本国籍のPR保持者も日本人としてカウントされます。
また、以下の条件を満たす場合はCOMPASSが免除されます。
【COMPASS免除条件】
・固定月給が22,500 SGD以上である場合
・海外企業からの社内転勤である場合
・雇用期間が1ヶ月以内である場合
求職者にとっては、まずC1 (給与) の条件を満たすことが必須です。
シンガポールの求人票にはビザ支給の有無が記載されないため、ご自身の年齢とEP対象給与表を参考に、求人表の給与記載額と照らし合わせることがポイントです。
また、EPのほかにS Passという就労ビザもありますが、S Passをサポートする求人はEPに比べて少ないのが現状です。
さらに、EP申請時には英文卒業証明書の提出が必要となります。
第三者機関による真偽確認を行うプロセスもEP申請時には発生するため、海外転職を検討される方は、早めに英文証明書を取得しておくと安心です。
4. 最後に

今回は、就労ビザEP (エンプロイメント・パス) と、その審査制度COMPASSの2026年1月以降で適用になる最新情報をお伝えしました。
シンガポール、特にEPはビザ制度の変更頻度が高く、採用・転職を検討するすべての方にとって正確な情報の入手が欠かせません。
弊社リーラコーエンでは、採用・転職サポートに加え、企業ブログを通じてシンガポールの最新動向を発信しています。
「文章だけでは分かりづらい」と感じられた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
【参照】MOMウェブサイト:Eligibility for Employment Pass
【関連記事】
EPビザ取得のためのポイント制度「COMPASS」とは
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