【シンガポール転職】最新状況をまとめてお届け!ウェビナー実施レポート

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

先週、弊社では「30分で分かる、シンガポール転職市場の最新事情~ビザ改定を受けてどう変わる?~」と題したウェビナーを開催いたしました。

シンガポール転職市場の最新状況をはじめ、就労ビザのアップデート要点や今おすすめの求人など、知っておきたい情報を30分でキャリアコンサルタントが詳しくご説明した本ウェビナー。

おかげさまで多数の方へご参加いただき、大盛況でした。

今回は特別に、その内容を振り返りながら要点をご紹介したいと思います。

シンガポール転職を考えている方、必見の内容です!


【目次】
1.シンガポール転職市場の最新状況
2.シンガポールの就労ビザをおさらい!最新ビザ取得条件
3.EP取得基準の詳しい解説
4.おすすめ求人情報
5.最後に
 

1.シンガポール転職市場の最新状況

まず、アジア全体の求人数の推移をご紹介します。

2020年、新型コロナウイルスが拡大し始めたころに求人数は大きく下がりました。

その後、今年に入り、ワクチン接種や政府の対策が進んだことで、徐々に回復をしてきている状態です。

直近では、求人数の増加から、海外就業のチャンスは増えてきています。

次に、シンガポールにおける求人・求職者数の推移を見ていきましょう。
 

こちらも同じく今年に入って徐々に回復傾向にあります。

また、求人倍率(1人の求職者様に対する求人数)はおよそ3件で、コロナ禍の状況と比べて市場が活発に戻ってきています。

こちらはシンガポール人の雇用を含めた数字になっているため、外国人やビザ取得が必要な方に向けたの採用については若干の変動がありますが、それでもシンガポールにおける転職市場は回復していることが分かります。

次に、求人別の業界割合を見てみましょう。

シンガポールでは、ITやメーカー、BPOやマーケティングなどの割合が高くなっています。

職種については営業・マーケティング職が多数を占める一方で、総務・人事、経理・会計など、幅広い職種で募集が拡大していることが分かります。
 


2.シンガポールの就労ビザをおさらい!最新ビザ取得条件

次は、今年の9月に新たな改定もあったシンガポールの就労ビザ取得条件について詳しくご紹介いたします。

近年シンガポールでは、就労ビザの取得条件が厳格化されています。

その背景には、シンガポール政府の人材に関する政策「ストロング・シンガポリアン・コア政策」があります。この政策は、シンガポール人に優位に就職機会を与え、シンガポールで働く従業員の3分の2をローカル人材にすることが目指されているものです。

シンガポール政府の思惑として、ローカル労働力の育成に投資をしたいため、外国人がシンガポールで働くための「EP」や「Sパス」の取得条件が厳しくなり、その取得のハードルが年々高くなっているという状況です。

また、この政策に沿わない採用や人材の活用を行っている企業には制裁が科されている状況です。


一方で、シンガポールで就労が可能なビザ3種類については以下の通りです。


2‐1.Employment Pass(通称:EP)

主にスキルの高い専門職や管理職に向けた就労ビザです。

学歴・年齢・職歴によってビザを取得するための給与額が個人に対して個別に設定されることが特徴です。

最低月額給与は今年9月より5,000SGDとなりました。

金融セクターの場合はより高度な人材が求められることから、さらに高額な設定となっています。

実はこの金額は未だ引き上げ過程途中。

2023年9月にはさらに引き上がり、5,500SGDになることが既に予定されています。

また、最低月額給与額のみならず、年齢に応じたEP取得可能金額も引き上げられています。

同時に、2023年9月からは「COMPASS」の導入が予定されています。これは、最低月額給与と合わせ、雇用主と被雇用者にそれぞれ評価項目と点数が設定されるもので、一定の点数を超えることでビザの取得が可能になる、というものです。

COMPASSの詳細についてはこちらをご参照ください。

 

2‐2.S Pass

EPと同じく、段階的に最低月額給与額が引き上げられてきています。

これまで、2,500SGDだった最低月額給与額は、2022年9月に3,000SGD、2023年9月には3,150、2025年には3,300SGDになることが予定されています。

最低月額給与の観点から、EPと比較してSパスの方が取得が容易だと捉えられる場合も多いのですが、Sパス取得のためにはビザのスポンサーとなる企業がシンガポール人、またはシンガポールに永住権を持つ社員を一定以上雇用していることが条件となります。

具体的にはローカル社員数が9‐10名に対して、シンガポール政府から企業へ1枠支給されるというものです。

このことから、企業側としては枠の確保が難しい状況もあり、Sパスのビザサポートができないケースも多いため、Sパスだから取得可能というケースは少ないことが実情です。


2‐3.Dependant's Pass (通称:DP)

EPもしくはSパスでシンガポール就労をしている人で、月額給与が6,000シンガポールドル以上支給されている人の配偶者が取得できるビザです。

以前はDP保持者は「LOC(Letter Of Consent)」の申請のみで就労が可能でしたが、昨年5月の改定後は「WP」の取得、またはSパスへの切り替えが必要になりました。

「WP」については最低月額給与額がないことから、就労できるお仕事の幅が広いことが特徴です。

このため、パートタイム(月額給与3,000SGD以下)などでのお仕事も可能です。
 

3.EP取得基準の詳しい解説

さて、求職者の方からもご質問の多い、EP取得基準について詳しく解説いたします。

EP取得にあたっての最低月額給与は個人の年齢や出身大学などに左右されるとご紹介しましたが、それぞれ以下の3名の例をご覧ください。


Aさん:東京大学(カテゴリー1に所属)卒業後、東京都内の企業に就職。社会人3年目で25歳
最低月額給与額は5,500SGD~(約55万円~)


Bさん:東北大学(カテゴリー2に所属)卒業後、宮城県内の企業に就職。社会人3年目で25歳
最低月額給与額は6,000SGD~(約60万円~)


Cさん:立教大学(カテゴリー3に所属)卒業後、大阪府内の企業に就職。社会人3年目で25歳
最低月額給与額は6,900SGD~(約69万円~)

このように、個人のバックグラウンドによってEPビザを取得するにあたっての最低給与金額のベースラインが異なります。

採用企業側としては、最低月額給与が低い方を優先して採用する傾向が見られますので、一般的にはAさんからCさんの順に採用が検討されやすいことになります。

また、この例は25歳を例に挙げましたが、年齢が上がれば上がるほど引き上げ額の幅が上がります(改定前と比べ、25歳では200SGDの引き上げ幅でしたが、35歳では1,000SGD程度)。

これは、シンガポール政府が、若くて優秀な外国人人材を積極的に受け入れていきたいという戦略によるものです。

このため、シンガポール就労をご検討される場合はお早目にご検討されることをおすすめいたします。


一方で、現在、シンガポールではビザ取得基準は厳格化されているものの、取得基準さえ満たしていれば確実にビザが降りている状況です。

ぜひシンガポールでの就労にご興味があれば、積極的にチャレンジをいただけたらと思います。


ご自身のビザ取得状況について、より詳しく知りたい場合は政府が提供している「EP/Sパス自己判断ツール」(詳しくはこちら)よりご確認くださいませ。
 

4.おすすめ求人情報

最後に、9月末時点のおすすめの求人情報をご紹介いたします。

※本情報は9月現在のものです。
お問い合わせいただいた時点で、募集が終了している場合もございますのでご了承くださいませ


1.SNS広告の営業 (お問い合わせID: 26401)
お仕事内容:日本の中小企業向けに、SNS広告の販売・促進。電話やメールにて営業。
お給与:4,000 SGD ~ 6,000 SGD
求める人物像:ビジネスレベル英語力、営業経験もしくは挑戦されたい方など。
福利厚生:業績賞与、セールスコミッション、有給休暇:14日、医療保険・手当て など。

2.プロダクト/プロジェクト・マネジャー(お問い合わせID:31721 )
お仕事内容:EC企業にて、企画/事業推進などプロジェクトマネジメント全般。
お給与:6,000 SGD ~ 9,000 SGD
求める人物像:ビジネスレベル英語力、デジタルマーケティング3年以上の経験など。
福利厚生:業績賞与、有給休暇18日(最大22日)、交通費S$50、医療手当・保険(歯科含む)、パネルドクター(キャッシュレス診療可能)

3.シニアコンサルタント/マネージャー(お問い合わせID:30848)
お仕事内容:クライアントのニーズや課題を把握した上でのプロジェクト化、施策実行、検証など。
お給与:7,000 SGD ~ 9,000 SGD
求める人物像:3〜5年以上のマネジメント/戦略コンサルティングファームでの実務経験。社内英語力など。
福利厚生:業績賞与、有給休暇18日(最大22日)、交通費S$50、医療手当・保険(歯科含む)、パネルドクター(キャッシュレス診療可能)
 

5.最後に

今回は「30分で分かる、シンガポール転職市場の最新事情~ビザ改定を受けてどう変わる?~」ウェビナーのまとめをお届けしました。

ご覧いただいたように、シンガポールでは、求人数全体は増加傾向にあるものの、ビザ要件の改定や最低月額給与などのハードルが高くなっていることから、今後は比較的優秀な外国籍人材が求められていく状況になっています。

弊社では、コンサルティングだけではなく、履歴書の添削や面接対策、未公開求人のご紹介などを含めた、それぞれの方に合った転職支援を行ってまいりますので、ご不明な点があればお気軽にご相談くださいませ。

また今後もシンガポール転職をお考えの方へ向けたウェビナーを開催していく予定です。

ご興味のある方はぜひ今後のウェビナー情報をチェックしてくださいね。

リーラコーエンシンガポールでは、皆様の転職活動を二人三脚で応援いたします!

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