知れば知るほど奥深い!仮想空間「メタバース」とは

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

シンガポールではつい先日、一組のカップルが初めてメタバースでの結婚式を挙げたことが話題になりました。

実在するレストランがメタバース上でも会場となり、その様子はその後の実際の結婚式でも投影され、ゲストの間でも大いに盛り上がったとか。

このように、私たちの生活にも少しずつ身近になりつつあるメタバースですが、そもそもどんなものなのか詳しく知らないという方もまだまだ多いのではないでしょうか。

そもそも、メタバースとは?シンガポールでの最新事例やメタバースが抱える課題とは?今回は、改めてメタバースの最新事情についてお届けいたします。


【目次】
1.そもそも、メタバースとは
2.ビジネスでの活用例
3.シンガポールでの活用例
4.メタバースの課題
5.最後に
 

1.そもそも、メタバースとは

最近よく耳にする「メタバース」。一言でいうと、実際には存在しない「仮想空間」のことです。

インターネット上で作り出される三次元の世界で、自分の分身として作る「アバター」を介して入ることができます。

語源は、アメリカの小説家ニール・スティーブンソンが2002年に発表した小説「スノウクラッシュ」の舞台から来ているそうで、超越するという意味の「メタ」とユニバースの「バース」を掛け合わせた造語です。

メタバースの最大の特徴は、アバターを操作することで、現実とほぼ同じような生活が送れるということ。

自分の周りにいる同様のアバターと会話したり関わりを持つことで、インターネット上でも社会生活を送ることができます。

アメリカのゲーム会社Epic Games社が提供する「フォートナイト」や日本で昨年社会的ブームを巻き起こした「あつまれどうぶつの森」は、メタバースの事例の一つです。

「フォートナイト」内では、有名アーティストが実際にライブを行ったり、「あつまれどうぶつの森」では世界的有名アパレルブランドが登場人物の衣装提供を行ったりなど、現実の世界とリンクするような活用例も多数あります。


同じく近年話題になっている仮想現実「VR(Virtual Reality)」もありますが、こちらは専用のゴーグルなどのギアを使って自身が仮想空間に一時的に入るというものです。

メタバースは、それらをなしに、インターネットがあれば誰でもが利用できるというのが大きな違いです。

 

2.ビジネスでの活用例

実はこのメタバース、オンラインゲームだけではなく、最近ビジネスでの活用例も話題となっています。

新型コロナウイルスのパンデミックを経て、その流れがより加速しています。

主な例がバーチャルオフィスです。

実際には出社をしませんが、仮想空間にオフィスを作り、自分たちのアバターが会議を行ったり、皆で資料を作ったり。

まるでオフィスに出社しているかのようなコミュニケーションを取ることができます。

VRを融合させたメタバースの例として、昨年Meta(旧Facebook)がベータ版として公開した「Horizon Workrooms」をご存知の方も多いのではないでしょうか。

ここでは、アバターたちが机を合わせて会議する際、前に座っている人や横に座っている人の距離から声を聞くことができるなど、最先端のVR技術を体験することができるようです。

他にも同年、マイクロソフトが発表した独自のメタバース「Mesh for Microsoft Teams」などもあります。

こちらは、会議や共同プロジェクトなどをはじめとしたチームメイトとのコミュニケーションをより効果的に行うための解決策として発表されました。

マイクロソフトは、これをを仮想空間を利用する「メタバースへの入り口」と位置づけています。こちらは今年中の運用開始が予定されています。

このような最新テクノロジーを駆使することにより、リモートワークが持つデメリットの一つである社内のコミュニケーション不足を改善できることが期待されています。

 

3.シンガポールでの活用例

最近、シンガポールでは大手銀行のDBSがブロックチェーンゲームのプラットフォーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」と提携し、メタバース事業「DBS BetterWorld(DBS ベターワールド)」を立ち上げたことを発表しました。

シンガポールの銀行がメタバースに進出したのは初めてで、大きな話題となりました。

このDBS BetterWorldは、The Sandboxが提供するバーチャル空間の「LAND(ランド)」で、ユーザーへ環境や社会、企業統治(ESG)に関する課題を知ってもらう機会を提供するという目的があります。

例えば、今後は新しいビジネスモデルをリードするアジアの社会企業家を紹介したり、ESGの課題解決に取り組むコミュニティを取り上げたりするなど、DBS BetterWorldのメタバース体験を充実させる取り組みを積極的に行っていくそうです。

このような取り組みを加速させる上で不可欠なネット環境の整備にもぬかりがありません。

シンガポールでは、今年の7月に大手通信会社のSingtelが国内の「5G(第5世代移動通信システム)」のカバー率がシンガポール国内で95%を超えたことを発表しています。

 

4.メタバースの課題

友達を作ったり、ビジネスを行ったり、人と関わりを持ちながら社会生活を楽しむことができるメタバース。

私たちの現実の生活とインターネット上のデジタルな生活をシームレスに融合させることができるメタバースは、今後もますますその規模を拡大させていくでしょう。

一方で、課題もあります。

ビジネスの観点からの課題の一つは、法律がまだ未整備であることです。

先ほどのDBS銀行を例に取ると、メタバースにはまだマネー ロンダリング対策 (AML) やテロ対策資金調達 (CTF) ポリシーなどがありません。

そのため、コンプライアンスリスクにどう対応するかなど、慎重に定めていく必要があるでしょう。

また、もう一つは仮想通貨の使用に関するセキュリティやガイドラインの強化などがあります。

ハッキングなどの脅威からどのように個人情報や通貨を守るか、といった観点からも充分な装備や対策が必要です。


メタバースを使用する上での最後の課題は、没入感が高いあまり、メタバースの世界に依存してしまい、現実世界との区別がつかなくなってしまうリスクです。

上手に付き合っていきたいですね。
 

5.最後に

今回はメタバースとは何かをはじめ、最近のシンガポールでの最新事例や課題についてお届けしました。

様々な課題は残りつつも、テクノロジーの発展とともに大きく進化を遂げているメタバース。

メタバースを提供する企業も利用する企業も徐々に増加の一途を辿っています。

カナダの調査会社「Emergen Research」によると、今後6年間の市場における年間成長率は平均で+43%ずつ推移していくのではないかと予想されているそうです。

ビジネスシーンでも、プライベートなシーンでもますます盛り上がり、今後は誰もがメタバースと何らかの関わりを持つ世の中になっていく可能性もあります。

新しいテクノロジーが切り拓く時代。

最新情報を追いながら、上手に付き合っていきたいですね!

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