ワークライフバランスとどう違う?ワークライフハーモニーとは【シンガポールTAFEP】

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

新型コロナウイルスのパンデミックが明けて早1年半。人々の働き方が変化した中で、シンガポールで改めて注目されている働き方に関する考え方があります。

それが、「ワークライフハーモニー」です。

ワークライフハーモニーは、従来謳われてきた「ワークライフバランス」とは少し異なる考え方で、仕事といわゆるプライベートを切り分けずに、それぞれの調和を図りながら自身の充実感や幸福感を味わうことを追及するというもの。

シンガポール人材省が結成する政府機関TAFEP(Tripartite Alliance for Fair & Progressive Employment Practices)でも、従業員が積極的に取り入れられるよう、企業へ推奨しています。

実際には、どのように取り入れたら良いのでしょうか。

今回は、TAFEPが推奨するワークライフハーモニーについて、詳しくお届けいたします。


【目次】
1.ワークライフハーモニーとは
2.ワークライフハーモニーを取り入れることで得られるメリット
3.ワークライフハーモニーの取り入れ方
4.最後に


1.ワークライフハーモニーとは

それでは実際に、ワークライフハーモニーとはどのような考え方なのでしょうか。

ワークライフハーモニーとは、仕事以外の生活の部分をプライベートとして切り分けず、それぞれの要素を統合・調和させながら日々の生活を充実させるための考え方を指します。

この考え方は、2016年に米大手EC企業のAmazon社のCEOであるベソス氏が提唱してから世界中へ広まったとされています。

「仕事」と「プライベート」のそれぞれを別々のものとしてバランスを取ろうとするのではなく、すべて人生の一部分と認識する。

そして、相反するものとしてではなく、共に調和させながら自らの目標に対して前進し、幸福感を得られるよう心がけるという考え方です。

これまで仕事とプライベートを別物としてバランスさせようとするワークライフバランスとは違った考え方ですね。

新型コロナウイルスを経て働き方も多様になり、一人ひとりの労働環境に差が出てくるようになった今、改めて注目されています。

シンガポールTAFEPは、企業がワークライフハーモニーの考え方を取り入れ、従業員へ推奨することで様々な良い影響が得られるとしています。

次に詳しく見ていきましょう。


2. ワークライフハーモニーを取り入れることで得られるメリット

まず、ワークライフハーモニーが取れている従業員は、メンタルヘルスも良好に維持できているケースが多く、仕事に対する意欲と生産性が高い傾向にあるとしています。

これは、生活に不満がなく、充実していれば仕事にも前向きなエネルギーを充分に注げるようになるという前提的な考え方からです。

その上で、TAFEPは企業がワークライフハーモニーの考え方を取り入れることで以下のようなビジネス上のメリットが期待できるとしています。


1.就職後の定着率の向上
2.生産性の向上
3.エンゲージメントの向上
4.欠勤や病気休暇の減少
5.オフィスや諸経費にかかるコスト削減


さらには従業員が幸せであることで、さらに士気が上がり活気のある企業風土が醸成され、人材獲得能力の向上も期待できるでしょう。

それでは実際に、どのようなステップでワークライフハーモニーを取り入れるのが良いでしょうか。


3. ワークライフハーモニーの取り入れ方

TAFEPは、従業員のワークライフハーモニーを実現するために、企業としては大きく分けて以下の4つのステップを経てスムーズに取り入れることを推奨しています。


3-1.ニーズに合わせた戦略を練る

まずはワークライフハーモニーを取り入れることをいちビジネス戦略として企業が一体となり取り組むようにします。

例えば上で述べたメリットの中で、どの項目を優先した戦略を取るべきか。

それぞれの企業特性に合わせて最も現実的な目標と、達成までの期間を設定しましょう。


3-2.自社で取り入れられる内容を検討する

次に、組織の価値観、ビジネス目標などの特性に合わせて、取り入れられる制度を検討します。

例えば別途TAFEPが推奨するフレキシブルワークアレンジメント(FWA)は、まさにワークライフハーモニーを得るための方法の一つと言えます。

FWAの一例として、柔軟な勤務形態の提供、休暇制度の充実、そして従業員支援制度の拡充などが挙げられます。

自社従業員のプロファイリングや調査を行い、どのような制度が最も利用されそうかつ効果がありそうかを検討します。


3-3.社内制度の導入、実施を行う

どの制度を導入するか検討したら、次に実際に導入してみます。

効果測定をするため、従業員には積極的に利用を促すようにします。


3-4.効果測定を行う

最後に、導入した制度に対し効果測定を行います。

様々な指標がありますが、例えば従業員の満足度調査、ターンオーバー、欠勤数などの項目で図ることができます。


4. 最後に

今回は、シンガポールTAFEPも推奨する話題の考え方、ワークライフハーモニーについて詳しくお届けしました。

ワークライフハーモニーはメリットが多い一方で、仕事とプライベートの垣根がなくなることで気持ちの切り替えが上手く行かずに逆に過労働になってしまったり、ストレスが溜まってしまうという危険性もあります。

そのため、企業としては、まずは従業員一人ひとりが自らに合った働き方を選べるような制度を整え、積極的な活用を促すことが大切です。

ワークライフハーモニーに関する詳細はTAFEPのこちらのページからもご確認いただけます。

人材の維持、そして新たな人材の獲得のためのワークライフハーモニーという考え方、ぜひ皆様のご参考になれば幸いです。

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