COMPASSアップデート:ボーナスポイントの評価基準とは【2023年4月3日現在】

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。

いよいよ今年9月より施行が予定されているEP申請のためのポイント制度「Complementarity Assessment Framework」、通称COMPASS。

全ての申請に対して平等かつ透明な審査を行うための明確な基準を設けることを目的に導入が予定されており、新規申請は2023年9月1日以降、更新申請は2024年9月1日以降に適用されます。
(※月収22,500SGD以上、もしくはICTや1ヶ月未満の短期雇用の場合は対象外の例外あり)


昨年の発表以降、それぞれのポイント項目の算出方法に関する詳細のアップデートがありましたが、つい先月31日、ボーナス評価基準で加点対象となる場合の詳細、そして優遇される教育機関についてのリストが明らかになりました。

そこで今回は、ボーナス評価基準に関する最新アップデート内容に焦点を当て、MOMの発表に沿ってご紹介いたします。


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【目次】
1.そもそも、ボーナス加点項目とは
2.ボーナス加点項目その①:不足しているスキルおよび職業に該当する候補者
3.ボーナス加点項目その②:戦略的経済優先事項に貢献する企業の候補者
4.最後に
 

1.そもそも、ボーナス加点項目とは

今回、詳細が発表されたボーナス評価基準。そもそも一体どのような内容なのでしょうか。

まず、ご存知のとおりCOMPASSはベースとなるⅭ1~Ⅽ4の基礎加点4項目と、Ⅽ5~Ⅽ6のボーナス加点項目の2項目によって構成されています。

EP候補者はこれらの項目から40ポイント以上を捻出する必要があります。

それぞれの項目における詳しい基準とポイントは以下の通りです。

今回アップデートのあったボーナス加点の対象となるのは、

1.シンガポール国内で不足しているスキルおよび職業に該当する候補者(Ⅽ5)

2.シンガポール国内における戦略的経済優先事項に貢献する企業(Ⅽ6)

こちらの2項目です。

該当する場合、それぞれC5は20ポイント、C6は10ポイントを候補者の合計ポイントに上乗せすることができます。

それでは、以下にそれぞれの項目を詳しく見ていきましょう。
 

2.ボーナス加点項目その①:不足しているスキルおよび職業に該当する候補者

今回のアップデートで、MOMは「Shortage Occupation List (SOL)」をリリースしました。

これは、現在シンガポールで技能格差等により労働力が不足している専門職種の一覧リストで、MOMと通商産業省(MTI)がそれぞれの部門機関およびTripartiteパートナーと共同して作成したものです。

今後3年ごとに見直しが予定されていますが、MOMは市場の状況に応じて毎年職種を追加または削除する可能性もあるとしています。

SOLの内容は以下の通りです。


(※参照:MOM Shortage Occupation List

申請時には、MOMによる候補者の職務経験や、申告した職業に関連する資格や業界認定を有しているかどうかの確認を経る必要があります。

なお、ボーナスポイント加点の上でEP申請が承認された場合は、候補者が就労後に従事できる職種は申請当初のものに限定されます。

つまり、雇用主がEP保持者を別の職種に配置変更したい場合は、再度EP申請を出さなければなりません。

実際にこれらの職種に該当するEP申請の場合は、月額給与が最低$10,500かつC3の国籍多様性項目で10ポイント上回ることができれば、最大5年間の申請が可能となります。


3.ボーナス加点項目その②:戦略的経済優先事項に貢献する企業

MOMは、今後シンガポールは、ローカル人材が活躍するチャンスを広げるため、経済の革新的に活性化させる可能性に貢献し、世界とのつながりを強化し、国の経済競争力を強化することができる企業を定着・成長させることを目指すと強調しています。

この度、これらの目的に則した取り組みを行う企業へ戦略的経済優先事項(The Strategic Economic Priorities:SEP)に対するボーナスを支給すると発表しました。

ついては、本ボーナスが支給された企業については、1回のEP申請にあたり、適宜10点のボーナスポイントが付与されます。

SEP ボーナスの受給資格を得るには、各部門における専門機関または全国労働組合会議(NTUC)の支援を受ける必要があります。


今回のアップデートで発表されたのは、経済開発庁(EDB)、情報通信メディア開発庁(IMDA)、企業庁、シンガポール政府観光局(STB)、海事港湾庁(MPA)、全国労働組合会議(NTUC)の6機関が運営する15プログラムのいずれかに参加し、シンガポールの労働力開発への取り組みを評価される必要があるということです。

それぞれのプログラムの詳細はこちらをご覧ください。


なお、ボーナス支援の対象となる企業は、今年7月末にMOMから通知がある予定です。

また、支援が決まった企業については、最大3年間ボーナスを受け取ることができます。

3年後も継続して受け取るためには、COMPASSのⅭ3の国籍多様性項目およびⅭ4のローカル人材雇用割合において加点が必要となります。
 

4.最後に

今回は、2023年3月31日に発表されたにCOMPASSのボーナス評価基準に関するアップデート内容の詳細をお届けしました。

このほかにも、今回のアップデートでは、候補者の評価を優遇する世界トップレベルの教育機関についての情報もありました。

政府は、COMPASSにおけるボーナスポイントの導入背景に、シンガポールが経済的な発展を継続して遂げていくためにはローカル人材のみで労働力を構成するには限界があるという懸念点を挙げています。

そのため、本ボーナス加点の意義は各企業が当面の経済機会を捉えるために必要な外国人労働力を補完的に確保するために存在するものだとしています。


このように、COMPASS制度の施行されることで、ますますEPビザ発行のハードルが上がり従来の採用が叶わず現地化などの大きな舵取りを迫られる企業様も多いかと思います。

一方で、今回SOLやSEPが明確になったことにより、残りの期間でEP申請のための具体的な対応策を検討できるようになったとも言えます。

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