【シンガポール転職準備シリーズ】いざ、家探し!シンガポールの住宅事情
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールマーケティング担当の野上です。
シンガポールでのお仕事が決まり、就労ビザの申請準備書類や申請のフローを確認後、いざ現地での生活をイメージしたときに気になる住居問題。
それぞれの家族構成やライフスタイルに合わせて、海外生活を充実させるための大切な判断が求められます。
そこで今回は、シンガポールで家探しを行う際に気をつけたいポイントを中心に、最新情報をお伝えいたします。
【目次】
1.シンガポールの主な住居タイプと家賃相場(2022年10月現在)
2.日本にいる間からイメージを膨らませよう!シンガポールの主な物件検索サイト
3.物件内覧で気をつけたいポイント
4.契約時に気をつけたいポイント
5.最後に
1.シンガポールの主な住居タイプと家賃相場(2022年10月現在)
シンガポールで外国人が暮らすための主な住居スタイルは2種類です。
1‐1.HDB(The Housing & Development Board)
シンガポール政府が管理している公営団地を指します。
国民の8割がこのHDBに住んでいると言われています。
密集した団地になっており、一つ一つの棟が「Block〇〇」と呼ばれています。
築年数が比較的長いものが多い印象です。
1‐2.コンドミニアム(通称:コンド)
タワーマンション型が多く、プールやテニスコートなどの共用施設が整備されていることが特徴です。
セキュリティも24時間体制であることがほとんどで、シンガポールに住む多くの駐在員がこのコンドミニアムのタイプに住んでいます。
新型コロナウイルスのパンデミックが直撃したこの2年間、インフレや人材不足による完成待ちの物件が多いことなどを理由にシンガポールの住宅の賃料は大幅に上昇しています。
シンガポールの不動産企業Huttonsによると、全体の賃料は平均で今年に入ってから10%ほど値上がりしているそう。
中には15%の値上げのあったHDBもあったようで、コンドについても契約更新時に値上げ後の金額を言い渡されることが多く発生しています。
また、この値上げのトレンドは来年も続くそうです。エリアやベッドルームの数にもよるものの、以下の金額が目安となります。
・1ベッドルームの場合:HDBで平均1,500シンガポールドル~、コンドミニアムで2,000シンガポールドル~
・ファミリータイプ(2ベッドルーム以上)の場合:HDBで平均2,000シンガポールドル~、コンドミニアムで4,000シンガポールドル~
立地やベッドルームの数、平米数などにより決まってきます。
一方で、HDBやコンドミニアムの1部屋を複数名でルームシェアしたり、そもそも一部屋のみを貸し出す、といったケースもあります。
この場合はコストを抑えることが出来ます。
居住エリアは、大きく3つに分けられます。
日本人が多く住み、日系スーパーやオーチャードなどの中心部が含まれる「セントラルエリア」。
インターナショナルスクールをはじめとした、子どもの教育機関や欧米系の飲食店やお店が多い「ウェストエリア」。
そしてチャンギ空港のある「イーストエリア」。子どもの学校への行きやすさ、よく利用する公共交通機関やスーパーへのアクセスなど、それぞれのライフスタイルに合わせて予算を組み、効果的に物件を探しましょう。
2.日本にいる間からイメージを膨らませよう!シンガポールの主な物件検索サイト
シンガポールの物件探しの際によく使われるおすすめサイトは「Property Guru」と「99.Co」です。
いずれもシンガポールのサイトですが、日本の物件サイトと同じく、希望エリアや家賃上限やその他条件などを予め設定して検索をすることができます。
「借りる」を選択し、住居スタイルや細かな条件を入力して検索します。
人気の物件は決定スピードも早いものの、ウェブサイトは日本からでも閲覧可能ですので、どのような住居があるかのイメージだけでも見ておくことをおすすめいたします。
また、同じお部屋の募集でもそれぞれの物件サイトに掲載されている写真が異なることもあるので、気になる物件があれば複数のサイトでチェックしてみるとよりイメージを掴みやすいでしょう。
こちらのサイトはいずれも英語のみとなり、契約されているエージェントも英語でのやり取りとなります。
3.物件内覧で気をつけたいポイント
さて、ここからは実際に来星後、気になる物件内覧で気をつけたいポイントについて、いくつかご紹介いたします。
3‐1.物件内だけでなく、外の環境や最寄りの施設なども確認
物件サイトでは共用部やお部屋の写真はあるものの、周りの環境のポイントは掲載されていないことがほとんど。
実際に目で確認しなければ分からないことの一つです。
例えば、シンガポールではコンドミニアムや地下鉄(※2022年現在)の建設がいたるところで行われており、写真で見て良いと思って行ってみたら目の前が大規模な建設現場で、音や粉塵が気になり断念したなどの声もよく聞きます。
ほかにも、近くの駅やバス停、最寄りのスーパーまで実際どのくらいの距離なのか、などを現地で確認しておくと良いでしょう。
3‐2.日本では聞いたことがない?!「ダストシュート」
シンガポールの住宅には「ダストシュート」と呼ばれるゴミ箱の入り口が各部屋に取り付けられているケースが多く見られます。
ゴミが同じ棟内の全部屋から共通のゴミ捨て場へ落とされるような仕組みになっているのですが、キッチンについている場合や洗濯エリア、共用廊下などその場所はさまざま。
ガラスや引火の恐れのあるもの以外は全てこちらへ投げ入れられるのでとても便利な反面、ダストシュートから臭気や害虫が上がってくるケースがあり、虫が苦手な方は注意が必要です。
ぜひ内覧時には位置と合わせて、投げ口が老朽化していないか、しっかりと閉まるか、など状態を確認しておくと良いでしょう。
3‐3.バスタブの有無
お部屋にバスタブがついていないケースが多くあります。
ファミリー向けの2ベッドタイプのコンドミニアムでもシャワー室のみで、バスタブが無いことも。
常夏のシンガポール、冬のある日本と比べるとバスタブに浸かりたいという気持ちになることは少ないかもしれませんが、どうしてもこだわりたい方は内覧前に事前にエージェントへ有無を確認しておくことをおすすめいたします。
3‐4.築年数
日本では、「新築」ということがセールスポイントとして謳われることが多いですが、シンガポールではある程度年数が経った物件の方がおすすめされることが多いかと思います。
その理由は、新築の場合施工不良の対応に見舞われることが多いため。一方で、築10年以上経つと今度は老朽化によるリスクが心配されます。
特に老朽化による水回りのトラブルはとても多いようです。
最近ではリノベされたメンテナンス物件も増えてきているようですので、ぜひ内覧時に築年数と衛生を照らし合わせ、ご自身の許容レベルをご確認いただくことをおすすめいたします。
4.契約時に気をつけたいポイント
気に入った物件が見つかり、いよいよ契約となった際はどのような点に気をつければよいのでしょうか。
こちらもいくつかご紹介いたします。
4‐1.契約期間
物件にもよりますが、大体1‐2年の契約が大半を占めると言われています。
契約期間内での退去はデポジットが返ってこない、大家さんによっては何カ月か分の家賃を請求する、など余分な費用が発生する可能性があります。
ご自身のシンガポール就労がどのくらいになりそうか、念のため確認をしておくことをおすすめいたします。
4‐2.必要な経費の確認
契約時の初期費用として経費がいくら必要かを事前に確認しておくと慌てずにすみます。
多く見られるケースは、以下の通りです。
・デポジット
・1 ~2ヶ月分の前家賃
・不動産仲介手数料
仲介手数料は不動産会社によるものの、大体家賃の2‐3か月分としてイメージしておくと良いでしょう。
4‐3.その他の確認事項
契約書は英語のみであることがほとんど。
後々「確認していなかった」とトラブルになることを防ぐためにもいくつか確認しておきたいポイントがあります。
・備え付け家具・家電の破損や部屋の修繕費用について
・エアコンクリーニング:
3カ月に1回エアコンをクリーニングするという内容が契約に含まれていることがほとんどです。
この場合、誰がどのように、費用はどうするのかなど確認しておくと安心です
・ゲストの滞在可否:
ルームシェアをしている場合、ゲスト禁止など予め定められている場合がありますので注意が必要です。
ぜひ、事前にしっかりと契約書に目を通し、分からないことはエージェントや大家さんに確認しましょう。
言った言わないを防ぐためにも、書面に残しておくことも大切です。
5.最後に
今回は、シンガポールの住宅事情と参考情報についてお届けしました。
ご紹介したように、日本とは文化も異なるシンガポール。
シンガポールならではのポイントが多数あるため、事前情報や予備知識をしっかり収集し、想像し得ないカルチャーショックや思わぬトラブルを防ぐことが大切です。
全ての希望条件に合った家を探し出すのは難しいですが、ご自身が落ち着いてくつろげるお家が見つかりますように。
本情報が皆様のご参考になると幸いです。
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