採用成功のための要件定義の手順

こんにちは。

リーラコーエン シンガポールの法人営業担当の小林です。

 

学生時代に友人から「こば」と呼ばれていたので、

最近ニュースで「COVAX」という単語を聞くたびに誰かに呼ばれているような感覚に陥り、どこかくすぐったく感じています。

※COVAX:新型コロナウイルスワクチンを共同購入し途上国などに分配する国際的な枠組み。

 

2021年6月19日時点で、シンガポールの居住者の約半数以上が1回目のワクチン接種を受けたと保健省が発表しています。

日本は同日時点で、総人口の17.3%が1回目の接種を終えている状況です。

シンガポールと比較すると日本の出遅れは否めませんが、日を追うごとに1日あたりの接種回数が増えています。

既に1年以上日本に帰国できていない方も多いかと思いますが、気軽に日本へ一時帰国できる日が待ち遠しいです。

 

採用成功のための要件定義

さて、今回は「採用成功のための要件定義の手順」についてお話します。

自社採用、求人掲載や紹介会社への依頼。どの採用手法を選択するにせよ必要となってくるのが要件定義です。

 

みなさんは、どのように要件定義をされているでしょうか。

採用要件はどんな人材を必要としているのかを求職者に理解してもらうことに加え、

どんな人材を採用するかを言語化することにより、社内の認識を統一する上でも重要な役割を果たします。

 

採用プロセスには複数の社員が関わるため、要件定義をすることによって社内での認識の齟齬を防ぎます。

これから要件定義の手順を紹介するので、自社にあった人材・優秀な人材の採用に向け、参考になりましたら幸いです。

 

要件定義の手順を大きく分けると下記の2つになります。

1.箇条書き

2.優先順位付け

 

要件定義の手順1.箇条書き

まずは採用したい人材についての意見を出し合い、箇条書きにしてみてください。

ここで参考にしていただきたいのが、

演繹的アプローチ(どのような人材が必要か)

帰納的アプローチ(どのよう人材が活躍しているか)

 

小難しい言葉を使いましたが、簡単に言うと

演繹的アプローチでは人材の理想像を/帰納的アプローチでは、実際に働いている社員や活躍している社員といった現実を、

もとに要件を定義していきます。

 

1つ目の演繹的アプローチは、主に新しい事業・部署・業務が発生した際の新規増員採用に使われます。

そのポジションで必要となる要素を事業内容等から推測し要件を定めます。

 

例えば「新しいITシステムを導入するので、そのシステム管理ができる人材が必要」といった場合には

そのITシステムの知識と経験がある人といった風にアイデアを出していきます。

 

2つ目の帰納的アプローチは主に退職する社員の補填をする際の欠員採用に使われます。

退職予定の社員がどんな仕事をしていてどんなスキルや経験を持っているのかをもとに要件を定めます。

また、配属予定の部署や会社の風土といった性格面も見ていきます。

例えば「今いる社員はSAPを使用した業務を担っているので、SAPの経験が必要。うちはにぎやかで活発な雰囲気というより、黙々と作業をしている社員が多いので、おとなしい方のほうが向いているのではないのか。」というようにアイデアを出していきます。

 

主に新規採用と欠員採用に使われると書きましたが、片方のアプローチのみでは、偏った要件になる可能性があるため、新規・欠員に関わらず、

両方の観点からアイデアを出していくことが必要です。

 

上記の例でいうと、ITシステムの知識のある人材を採用したものの、頻繁にコミュニケーションをとりながら業務を進めていきたい考えを持った社員で、

黙々と作業をしたい既存社員の邪魔になってしまい、社内の雰囲気に合わずミスマッチが生じてしまった。なんて可能性もあるからです。

 

要件定義の手順2.優先順位付け

次に箇条書きした要件に優先順位をつけていきます。

箇条書きは既に実践している会社が多いと思いますが、優先順位付けに関しては実践している会社は少ないです。

なぜ優先順位付けする必要があるのか。

その理由は3つあります。

 

1つ目は、全ての要件を満たす完璧な人材はいないからです。

先程の箇条書きによって採用したい人物像が完成したと思いますが、その要件は2つや3つでは無いと思います。

そして、その複数の要件を満たす完璧な人材を探すのは非常に困難です。

時として市場にいない可能性もあります。そのため、「譲れない条件は何か、妥協できる要件は何か」を優先順位付けすることによって明確にする必要があります。

 

2つ目は社内の意思決定時の軸とするためです。

先述したとおり、採用プロセスには複数の社員が関わります。

面接の有無、次のプロセスへ進めるか否か、オファーを出すか等の意思決定をする際に、優先順位があれば議論が進めやすくなります。

現場と人事のずれの解消にも繋がります。

 

3つ目の理由は採用活動が難航した際に次の一手を打つためです。

採用したい人材がいない。もしくは採用したい人材はいるが、給与が高い、、、。

こういった場合に順位付けしておくことで、予算を上げるのか、採用要件を少し緩めるのか判断をし、打開策を講じることができます。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

今記事が、自社採用や求人掲載において参考になれば幸いです。

 

弊社では、人材紹介のご依頼をいただく際に要件定義のサポートも行っております。

人材採用のニーズが発生した際には要件定義からお役に立てればと思いますので、是非お問い合わせください。

 

【プロフィール】
小林 慎尚(こばやし よしたか)

1996年生まれ。大学卒業後、リーラコーエングループに新卒入社。

タイ・シンガポールでの法人営業経験を持つ。


【リーラコーエン シンガポール】

リーラコーエン シンガポールは、アジア8の国と地域に13拠点展開する日系の人材紹介会社です。

2011年の設立以降、転職希望者様・採用企業様の人材採用のご支援をし”年間500名以上の紹介実績”がございます。

ローカル・日本語人材・日本人の採用にお困りの際には、是非お気軽にご相談くださいませ。

 

【参考資料】

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-vaccine-status/

https://www.nna.jp/news/show/2202876

 

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