限度額を年間6万ドルまで引き上げ、Sパス/WP向け医療保険の強化について
こんにちは。
リーラコーエン シンガポールの平林です。
先日COMPASSに関するアップデートがあった同日、MOMは外国人雇用に関する新たな発表を行いました。
その内容は、SパスおよびWP保持者に対する医療保険を2023年7月以降段階的に強化するというものです。
未だ新型コロナウイルスが完全に沈静化しない中、医療コストの引き上げ等が主な背景となります。
今回は、今年7月から開始される医療保証額の引き上げおよび今後の保険強化について、詳しく見ていきたいと思います。
1. 現状のおさらい
現在SパスおよびWP枠で外国人を採用する際、企業は1年間に最低15,000ドルまで保証可能な医療保険への加入義務があります。
医療保険でカバーされる対象は、日帰り手術や入院治療、業務上関係のないケガなども含まれます。
就労ビザ発行時に保険の詳細をオンライン上で入力する項目があり、保険適用日付は発行日以前でなければなりません。
また、その保険料負担を従業員へ転嫁することは認められておりません。
DP保持者のWP就労の場合、もし既存の加入保険があり、かつその保険が必要条件を満たしている場合は、雇用主が追加で保険を購入する必要はありません。
(ビザ発行の際に既存の保険詳細の入力が必要です)
2. 2023年7月開始、医療保険の強化とは
MOMはすべての新規および既存のSパス、およびWP労働許可保持者(移民家事労働者を含む)に対する医療保険の強化を2023年7月1日より実施します。
その背景には、現在の補償限度額(年間15,000ドル)を超える医療費請が約5%以上も発生しており、雇用主を財政的負担に追い詰めている可能性があるからです。
今回の対応は、医療費の上昇に伴い、その割合が増加することを予測しての打開策となります。
具体的な今後の対応と導入スケジュールは以下の通りです。
開始日付 (新規・更新共に適用) | 変更内容 |
2023年7月1日 (ステージ1) |
年間請求限度額を$60,000までとし、雇用主および保険会社向けの一部負担金の導入 |
2025年7月1日 (ステージ2) |
|
ステージ1の15,000ドルを超える負担割合については、75%が保険会社、25%が雇用主となります。
現状、新制度に対して対応が可能な保険会社のリストはこちらから確認できます。
また、DP保持者でWP就労の場合は現状と同じく、必要最低限の保険プランを満たしている場合は新規で加入の必要はありません。
3. 自己負担契約について
最後に自己負担契約についてご説明します。
雇用主の医療保険への加入は必須となりますが、以下のすべてが満たされている場合のみ、WP保持者(移民家事労働者を含む)との医療費自己負担契約を結ぶことが可能です。
- 自己負担額が合理的、かつ労働者の固定月額給与の10%を超えない場合
- 自己負担機関が6か月を超えない場合 (雇用2年毎)
- 自己負担のオプションが雇用契約または労働契約に明示されており、労働者の完全な同意を得ている場合
あくまでも保証限度額を超えた場合の少額かつ短期的な医療費のみとなり、基本的には雇用主側に支払い義務がありますのでご留意ください。
詳細については、MOMのサイトをご確認いただけますと幸いです。
最後に
今回は2023年7月から適用される、SパスおよびWP保持者向けの医療保険の変更についてご紹介いたしました。
政府の意向としては、外国人労働者を最大限守ること、また雇用主の突発的な財政負担を減らすことを目的としております。
加入済みの保険、または新規で外国人雇用をお考えの際には、保険内容の見直しをする良い機会かと思いますので、今一度ご確認いただければと思います。
また人材採用やビザ申請に関してお困りの際には、弊社までお気軽にご連絡いただけますと幸いです。
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