こんにちは。

リーラコーエン シンガポールの平林です。

 

今年も残り2か月を切り、日本は朝晩の冷え込みがだいぶ厳しくなってきたようですね！

気温の変化が少ないシンガポールですが、カレンダーを見ては季節の変化を感じて気持ちだけが焦ります。

そんな先日、シンガポール人材開発省(MOM)より第3四半期の労働市場調査結果が発表されました。

前回の発表では主に建設業や製造業で総雇用数の堅調な回復が見られましたが、今回の冒頭では「経済成長が鈍化する中で、改善の勢いが弱まる初期の兆候がいくつか見られる」と発表しております。

しかしながら、総雇用数は堅調に拡大しており、今年9月にはパンデミック前のレベルを1.7%上回っているそうです。

新型コロナウイルスがなかなか完全に終息しない中、景気後退のかげりも見せる2022年後期。

今回は2023年に繋がる大切な期となる第3四半期の労働市場調査について、詳しくまとめました。

 

2022年第3四半期には勢いが鈍化する兆しが見られるものの、依然として新型コロナウイルスを軽視できない現状下においても、安全管理措置と国境制限の漸進的な廃止施策は、今四半期における労働市場の回復を支えてきたと言えるでしょう。

今後数か月間、世界経済の悪化や世界的なインフレ率の上昇、および地政学的緊張が労働市場に与える影響は大きいと予想されます。

企業の全体的な雇用心理状況は引き続き楽観的であるものの、2022年の第4四半期にはセクター間での成長率にバラつきが生じる可能性があるそうです。

観光および消費関連セクターの需要は、外国人旅行者や年末年始の移動に伴い、引き続き堅調に回復すると予想されます。
 

一方で、製造業などの貿易に左右されるセクターは、外需が弱まるにつれて雇用の伸びがさらに鈍化する可能性が考えられます。

また、今後3か月以内に賃上げを予定している企業の割合は横ばいであり、企業が賃上げに慎重であることが分かります。

したがって、今のところ賃金価格スパイラルのリスクは低いままであることが予想されています。

 

最後に

今回は​​​2022年第3四半期における、シンガポール労働市場調査結果についてお届けしました。

国境規制の撤廃に伴い、外国人雇用の創出が顕著に見られた今四半期でしたが、未だ収まり切らない新型コロナウイルスの影響や、今後予想されている景気後退が懸念されている状況です。

採用計画を立てる上でも重要となるシンガポールの労働市場調査について、今後も引き続き注目していきたいと思います。

また人材に関するご相談は、お気軽にご連絡いただけますと幸いです。