シンガポールの「Teachers' Day」とは 先生への感謝から考える、仕事の「先生」の存在

こんにちは。
リーラコーエン シンガポール マーケティング担当の野上です。
シンガポールでは、毎年9月にTeachers' Day (ティーチャーズ・デー) があります。
日本では「先生の日」と聞くと、少し馴染みのない方もいるかもしれません。
当地では、学校の先生たちの日頃の貢献に感謝を伝える日として、子どもたちから先生へカードやギフトを渡したり、学校で特別なイベントが行われたりします。
私も毎年この時期になると、息子が幼稚園の頃に毎年先生へ差し上げるギフト探しに奔走したことを思い出します (笑) 。
さて、今年2026年のTeachers' Dayは9月4日 (金)です。
この日は学校の休日として設定されています。
ここで少し注意したいのが、Teachers' Dayは一般企業も休みになる「Public Holiday (公的な祝日) 」ではないということ。
学校は休日となりますが、企業では通常どおり仕事をするケースが一般的です。
Teachers' Dayに「先生」を思い浮かべたとき、ふと自分のキャリアを振り返ってみるのも面白いかもしれません。
社会人になってからも、私たちはさまざまな人から仕事を学んでいます。
初めて仕事を教えてくれた上司や、お客様との接し方を見せてくれた先輩。
そして自分では気づかなかった課題を指摘してくれた同僚など。
このような人たちとの出会いや経験が、今の仕事のスタイルやキャリアの考え方につながっていることもあります。
仕事を通して、自分は誰から、どんなことを学んできたでしょうか?
今回は、Teachers' Dayのおさらい、そしてこの日をきっかけに私たちのキャリアを支えてくれる「仕事の先生」に目を向けて考えてみたいと思います。
【 目次 】
1. シンガポールのTeachers' Day、一体どんな日?
2. 「仕事の先生」は、誰でしたか
3. メンターはどうやって見つける?
4. 最後に
1.シンガポールのTeachers' Day、一体どんな日?
そもそもシンガポールのTeachers' Dayとは、どのような日なのでしょうか。
Teachers' Dayは、子どもたちが日頃お世話になっている先生に感謝を伝える日です。
シンガポールでは、Teachers' Dayの前日に学校でお祝いをするケースも多く、子どもたちから先生へカードやプレゼントが贈られたり、学校で特別なプログラムが行われたりします。
学校や家庭によって異なりますが、当日、お世話になっている先生にはメッセージカードや小さなギフトなどを用意することがあります。
大切なのは、高価なものを贈ることよりも、日頃の感謝を伝えるということ。
先生といっても、担任の先生だけではありません。
サブ担任、第二言語の先生、アートの先生、受付やスクールスタッフなど、子どもたちの学校生活を支えている多くの人がいます。
贈る相手も、人それぞれ。
「いつもありがとう」という気持ちを、普段とは少し違う形で伝える。
Teachers' Dayには、そんなシンガポールの文化が表れているのかもしれません。
2.「仕事の先生」は、誰でしたか
私たちが社会人になってから学んだことを振り返ってみると、仕事をする上での人との出会いがその後の自身に大きな影響を与えているのではないでしょうか。
初めての上司から仕事の進め方を教えてもらったり、先輩の姿を見ながら顧客との接し方を学んだり。
ときには、少し耳の痛いことを言ってくれた人が、仕事の進め方や、そもそもの価値観の形成に大きな役割を果たしています。
弊社のキャリアコンサルタントも、日々求職者様から転職やキャリアについてお話を伺う中で「前の上司に言われた一言が、今でも印象に残っています」であったり、「最初の会社で先輩に教えてもらったことが、今の仕事にも活きています」といったようなお話を聞くことがあります。
では、仕事の中で私たちが学んでいることには、どんなものがあるのでしょうか。
私自身の経験談も含め、仕事の「先生」が教えてくれる5つのことをご紹介します。
「自分の意見を言う前に、まず周りを見る」
仕事を始めたばかりの頃は、「自分ならこうする」「もっとこうしたほうがいい」と、早く自分の存在感を示したくなるもの。
もちろん、自分の意見を持つことは大切です。
一方で、経験豊富な上司や先輩ほど、すぐに答えを出すのではなく、まず周囲の状況をよく見ています。
誰が何を考えているのか。
今、チームが抱えている課題は何なのか。
相手が本当に困っていることは何なのか。
そうした背景を理解してから発言することで、同じ意見でも受け取られ方は大きく変わります。
特にシンガポールのように多様なバックグラウンドを持つ人が働く環境では、相手の考え方や仕事の進め方を理解することも、より重要になってくるでしょう。
「何を言うか」だけでなく、「いつ、誰に、どう伝えるか」。これを身をもって教えてくれる先輩は、まさに仕事の先生と言えます。
「フィードバックは、自分への評価ではなく成長のヒント」と考える
仕事をしていれば、良いフィードバックだけをもらえるわけではありません。
時には一生懸命やったことでも評価をしてもらえることはおろか、「ここはもっとこうしたほうが良い」と言った指摘を受けることもあります。
最初は、少し落ち込んでしまうこともあるかと思います。
つい、ネガティブな指摘をしてきた上司や先輩を心の中で責めてしまうこともあるのではないでしょうか。
一方で、良い先輩や上司は、フィードバックを「あなたはダメだ」という評価ではなく、「次はこうするともっと良くなる」という情報として伝えてくれます。
受け取る側も前向きに「自分自身を否定されたわけではない」「この仕事をもっと良くするためのヒントなんだ」と受け取ることも大切です。
キャリアを長く続けていくうえで、フィードバックを素直に受け止められることは大きな力になります。
先輩や上司からの忌憚のない指摘は、ぜひ前向きに捉えてみてくださいね。
「良い仕事とは何か」を教えてくれる
新人の頃は、「仕事ができる人」と言われても、具体的に何が違うのか分からないことがあります。
メールの書き方や資料のまとめ方、会議での発言、お客様への対応、そして仕事を依頼するときの伝え方など。
自分のやり方しか知らないと、「これで十分なのか?」という基準を持つことも難しいもの。
そんなときに役立つのが、身近にいる経験者の仕事を見ることです。
「この資料、なぜこんなに分かりやすいんだろう?」「この人は、なぜお客様から信頼されているんだろう?」と周りの人を観察してみることで、自分との違いが見えてきます。
良い先輩は、ただ「こうしなさい」と教えるだけではなく、自分の仕事の進め方を見せることで、仕事のスタンダードを伝えてくれることがあります。
いつでも吸収する姿勢を大切にしておくと成長できそうですね。
意見が違っても、相手を尊重しながら伝える
仕事では、いつでも意見が一致するとは限りません。
別の方法を検討したほうが良いのではないかと上司や同僚に伝えなければならない場面もあります。
ただ、そんなときも、反対意見を伝えることと相手を否定することは別です。
良い先輩は、相手に合わせてどのタイミングで伝えるか、何を根拠に話すか。
また、その人への直積的なコメントではなく「仕事」について意見を述べるなどの配慮があります。
そして、自身の意思に反していてもチームで意思決定をした後は、チームの一員として前に進むー。
このようなことも大切になってきます。
特に多様な価値観を持つ人が働くシンガポールでは、「違う意見を持つこと」そのものよりも、「どう伝え、どう一緒に仕事をするか」が重要になる場面も多いもの。
こうしたコミュニケーション力も、キャリアを重ねるほど大切になるスキルの一つと言えます。
「キャリアは、スキルだけではつくられない」
若手の頃は、資格を取ったり新しいスキルを身につけたりすることに意識が向きやすいもの。
もちろん、専門性を高めることは大切ですが、キャリアを長く見ていくと、どんな人と仕事をしてきたか、どんな人とつながっているかも大きな意味を持ってきます。
思いがけない仕事の声がかかったり、新しいプロジェクトに誘われたり、転職のきっかけとなる情報を教えてもらったり。
そうした機会は、日頃から周囲との信頼関係を築いているからこそ生まれることがあります。
良いメンターは、自分自身がさまざまな人とのつながりを大切にしながら、その人脈を「自分だけのもの」にせず、次の世代にもつないでいきます。
キャリアとは、スキルの積み重ねだけではなく、人との出会いや関係の積み重ねでもあります。
これも、経験を重ねたからこそ分かる大切な学びかもしれません。
3. メンターはどうやって見つける?

ここまで読んで、「では、仕事の先生やメンターはどうやって見つければいいの?」と思った方もいるかもしれません。
実は、最初からメンターを探そうと構える必要はありません。
まずは、現在の職場で「この人の仕事の進め方を学びたい」と思える人を見つけることから始めてみましょう。
上司である必要もありません。
少し先を走っている先輩、別の部署の同僚、以前一緒に仕事をした人など、自分が尊敬できる人であれば十分です。
また、シンガポールには業界団体や専門コミュニティ、卒業生ネットワークなど、人とのつながりを広げられる場もあります。
いきなり「メンターになってください」とお願いするのは、少しハードルが高いですよね。
そんなときは、「今取り組んでいる仕事について、少し相談させてもらえませんか?」と、具体的な相談から始めるのも一つの方法です。
メンターとの関係は、肩書きから始まるというより、「この人から学びたい」という気持ちと、小さなコミュニケーションの積み重ねから生まれることも多いのではないでしょうか。
4. 最後に
今回は、シンガポールのTeachers' Dayをきっかけに、仕事の中で私たちが誰かから学んできたこと、そしてキャリアにおける「仕事の先生」の存在についてご紹介してまいりました。
周囲の状況を見てから行動すること。
フィードバックを成長のヒントとして受け止めること。
良い仕事の基準を知ること。
意見が違っても、相手を尊重して伝えること。
そして、スキルだけでなく、人とのつながりを大切にすること。
こうしたことは、研修や本から学ぶこともできますが、実際の仕事を通して誰かの姿を見たり、言葉をかけてもらったりする中で身につくことも多いものです。
そして、キャリアを重ねた今度は、自分が誰かにとっての「仕事の先生」になっているかもしれません。
誰かから受け取った学びを、今度は別の誰かへ。
そんなふうに経験が次の世代へ受け継がれていくことも、仕事の面白さの一つなのではないでしょうか。
Teachers' Dayをきっかけに、あなた自身のこれまでの学びと、これからのキャリアについて考えてみませんか。
シンガポールでのキャリアについて考えたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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