マリーナベイサンズ拡張計画がついに始動!シンガポール最大級の拡張が生む、労働市場へのインパクトについて考える

こんにちは。

リーラコーエンシンガポール マーケティング担当の野上です。

皆様は「シンガポールらしい景色」というと何を思い浮かべますか。

色とりどりのプラナカンの建物や、ホーカーセンター、コーヒーショップなど、昔懐かしい景色の数々。

その他、ガーデンズバイザベイのスーパーツリーやマリーナベイサンズといった近代的な景色を思い浮かべる方も多いかと思います。


先日、そんなシンガポールのアイコン的存在であるホテル、マリーナベイサンズを運営するアメリカの企業ラスベガス・サンズ社が、マリーナベイサンズ(通称MBS)の拡張プロジェクトとして、68.8億米ドル(約80億シンガポールドル)を投じる計画を発表しました。

実はこの規模、世界でも最大級のホスピタリティ分野への投資だとか。

すでに多くの人々を惹き付けて止まない同ホテルですが、さらに巨額の投資を経てどのように進化するのでしょうか。

今回は、そんなホテル拡張計画の詳細や、この計画が与えるシンガポール雇用市場への影響について考えてまいります。


【目次】
1.おさらい:シンガポールのアイコン、マリーナベイサンズとは
2.拡張計画の内容
3.シンガポールの雇用市場に与えるインパクトとは
4.企業にとっての戦略的人材課題も
5.最後に:


1.おさらい:シンガポールのアイコン、マリーナベイサンズとは

マリーナベイサンズは、2010年にシンガポールのマリーナ地区に建てられた、言わずと知れた総合型リゾートです。

開業以来、観光とビジネスの中心地としてその名を轟かせてきました。

特徴的な3本のホテルタワーと、それらをつなぐ「サンズ・スカイパーク」は今やシンガポールのランドマーク的な存在です。

ホテルの施設のみならず、隣接するカジノやショッピングモール、レストラン、コンベンションセンターなどが一堂に会し、年間数百万人が訪れる大人気リゾートとなっています。


中でも、地上200メートルに位置する宿泊者専用のインフィニティプールは同ホテルの象徴的なスポット。宿泊客しか入れない特別感から、連日多くの宿泊客で賑わいます。

また、館内のショッピングモールには270以上のブランドや飲食店が集結。

世界的な有名ハイブランド、そして世界有数のシェフがオープンした有名店などが軒を連ねます。

さらに、直結するコンベンションセンターは世界的なイベント会場として頻繁に利用されています。

開業初年度だけでシンガポールの観光収入を約20%押し上げたという記録もあり、その経済効果の大きさは計り知れません。


2.拡張計画の内容

すでに絶対的な地位を確立しているマリーナベイサンズですが、公式発表によると今回の拡張には以下が含まれるそう。

・587室のラグジュアリースイートを備えた第4ホテルタワー
・世界的トップアーティストを呼び込む15,000席のエンターテインメントアリーナ
・新たなMICE(会議・報奨・国際会議・展示会)施設
・高級小売、飲食、ウェルネス設備の拡充
・建設段階で7,000人以上の雇用、開業後はホスピタリティ・イベント・サポート職など数千人規模の新規採用

今回の拡張工事は先月2025年7月に着工しており、完成は2029年半ばを予定しています。

なお、新規雇用の本格的な採用活動は開業の12〜24か月前(2027〜2028年ごろ)から始まる見込みとされています。


この大きなプロジェクトは、観光やビジネスだけでなく、シンガポールの雇用市場にも大きな波を起こすことは間違いありません。

次に具体的にどのような影響があるのかを見ていきましょう。

 

3.シンガポールの雇用市場に与えるインパクトとは

雇用創出の大幅増加

まず挙げられるのは、やはり新規雇用の創出です。

現在、すでにマリーナベイサンズでは約1万人を雇用しているとされていますが、拡張に伴いさらに5,000〜7,000人のフルタイムポジションが追加されると見られています。

ホテル運営やゲストサービスをはじめ、イベント運営やIT、マーケティング、F&B(飲食)、セキュリティ、物流などといった幅広い職種で求人が増加するでしょう。

特にホスピタリティ、観光、イベント企画、セキュリティ、小売、IT、物流といった分野が大きな恩恵を受けると予測されており、その波及効果は直接的な雇用創出だけでなく、関連するサプライチェーンや地域経済の活性化にも及ぶと考えられます。


スキルアップと異業種転職のチャンス

新規雇用の拡大は、単に仕事の数が増えるだけではありません。

求められる人材像やスキルの幅も広がり、多様なキャリアパスが開けるきっかけにもなります。

こうした変化に伴い、異業種からの転職や新たな専門性の獲得にも大きな追い風が吹くことが予想されます。

例えば、顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)やデジタル活用、また環境配慮型の運営が重要視される中で、IT、飲食、セキュリティ、イベント管理などの分野においては多様なスキルが求められるようになるでしょう。

これに伴い、ホスピタリティ・テクノロジーやデジタルマーケティングなどの分野での研修や資格取得の機会が身近になることが予想されます。

雇用拡大のチャンスを掴みたい方は、接客力やイベント企画能力、語学力、異文化理解力など、ホスピタリティ業界に必須スキルを今のうちから磨いておくと良いかもしれません。


MICE人材需要の拡大

こうしたスキル面での変化は、特にMICE分野でも顕著に表れます。

シンガポールが地域のMICEハブとしての地位をさらに高めるなか、ビジネス観光を支える企業イベント企画運営から高度な映像・音響技術、通訳・翻訳まで、多岐にわたる専門人材の需要が高まることが予想されます。


4.企業にとっての戦略的人材課題も

このような人材需要の広がりは、求職者だけでなく企業側にも新たな課題を突きつけます。

優秀な人材の争奪戦が激化する中で、採用戦略や人材育成の在り方を見直す必要が出てくるでしょう。

ホスピタリティ業界をはじめとする企業間での人材争奪戦が激しくなることを踏まえ、次のようなポイントについて早めに戦略を立てておく必要があります。

・市場水準に見合った給与や福利厚生を提示できているか
・優秀な人材を引き付ける企業ブランド(Employer Branding)が確立できているか
・社員が世界水準のサービスを提供できるだけのソフトスキルやデジタルスキルを持っているか

柔軟な福利厚生制度や社内研修制度を充実させることは、採用競争力を高めることに直結します。

これらを定期的かつ積極的に見直し、最新トレンドに沿った内容にしておくことで、優秀な人材の確保だけでなく、既存社員の定着率向上やモチベーション維持にもつながるでしょう。


5.最後に

今回は、つい先日発表されたマリーナベイサンズの拡張計画の話題、そしてそこから生まれるシンガポール雇用市場の新たな変化についてお届けしてまいりました。

お伝えしたように、マリーナベイサンズの大型拡張は、単なるホテルの増築ではなく、シンガポールのビジネス・観光・ライフスタイルをまるごと進化させるビッグイベントと言えます。

ここから生まれる新しい雇用やビジネスチャンスは、企業にも求職者にも大きな可能性をもたらすでしょう。


未来の職場やビジネスパートナーとの出会いが、まさにすぐそこまで来ているーとっても夢がありますよね!

竣工後の5年先のシンガポールの新たな景色を想像しながら、引き続きシンガポール雇用市場や経済の変化に期待したいと思います。

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