【ウェビナーまとめ③】海外プロサッカーチーム・人材のプロの、ウィズコロナ・アフターコロナの組織づくり
先日、弊社では2019年シーズンよりユニフォームスポンサーを務める、アルビレックス新潟シンガポール様と共同でウェビナーを開催しました。
この記事では、「海外プロサッカーチーム・人材のプロから学ぶ、ウィズ・アフターコロナ時代の組織づくり」と題して開催したウェビナーの内容を抜粋して、
それぞれの立場のコロナ禍の現状、組織づくりのポイント、マネジメント方法などについて三部構成でお届けします。
最終、第三弾は「ウィズコロナ・アフターコロナの組織づくり」について。
関連記事:
第一弾
「【ウェビナーまとめ①】海外プロサッカーチーム・人材のプロのコロナ禍の変化と向き合い方」
第二弾
「【ウェビナーまとめ②】海外プロサッカーチーム・人材のプロがコロナ禍を通じた、組織・チーム・メンバーの変化について」
セミナー登壇者
内藤 : リーラコーエン(ネオキャリア)海外事業本部執行役員
難波様 : Albirex Singapore Pte Ltd CEO
内藤:
今後は、特に会社として「どんな未来にしたいのか」という方向性を言語化することが重要だと思っています。
昨年グループミッションを「世界中の幸せを求める人々とwonderfulな未来をつくる」と再定義しました。
しかしながらコロナ禍を通して、グループミッションと我々が目の前で直面している状況にギャップが出てきました。
ミッションは掲げているものの、マーケット状況の変化もあり、メンバーはとにかく月間目標、日々のKPIの達成に目がいきがちで、
日常の業務とかけ離れているミッションになってきていると感じました。
そういった状況が続くと、メンバーは何のための仕事なのか、目標なのか、KPIなのかを見出せなくなってしまいます。
そこで、リーラコーエンの各拠点ではミッションと日々の業務を繋ぐビジョン・世界観を設定させるよう推奨しています。
海外事業部という全体だけでなく、個人や部署単位で日々の目標や行動に意味をもたせるために、各国でビジョン作成依頼をしています。
売上とは別に、自分たちが成し遂げたい未来を言語化し、組織として価値観を合わせていくことが重要だと思っています。
ビジョンが組織としての判断基準となり、統一感を生みます。
組織としての価値観のズレは、ネガティブに繋がり、ネガティブは伝染していきます。マネージャーの感覚ではなく、明確な理由設定をすることが求められます。
ビジョンを組織としての判断基準として、メンバーに納得する内容を発信していく事が重要です。
関係の質→思考の質→行動の質→結果
良いサイクルの起点は関係性から。関係性の質が、最終的に結果に結びつくため、大切にしたい考え方をメンバーに普段から伝えるようにしています。
また、この発信はリテンションリスクにも効果的です。
関係性の質が高いと、退職の際も報告ではなく相談からスタートするので極力避けることにも繋がります。
ですので、従業員との関係性を非常に重視しています。
難波:
今後は2点について重点を置いていこうと思っています。
1つめは、解像度の高い軸を作ること。
リーラコーエンのミッションと同様ですが、
これから会社のミッション・やるべきことを部署や会社に落とし込んでいく必要があると考えています。
個人単位での軸以上に、高い志を共通して持つ状況作りは難しいなと感じました。
会社として、外部からしっかりとした側面を与えることが重要と思っています。
自分たちが日頃から何に向かっていけばいいのか・自分たちの方向性に気付けるものを作っていきたいですね。
感覚的になってしまっているミッションを、部署単位で腹落ちするような、明確で日々意識ができる軸を作成していこうと思います。
2つめに、職場の心理的安全性を高めること。
アルビレックス新潟シンガポールでは、選手という人、スクール事業・慈善活動(CSR事業)など人と教育に関わる事業展開を行っています。
「人」に関わる機会が多い会社だからこそ、精神面をサポートしていくべきことは重要だと考えます。
もちろん体調やメンタルによる多少の不調は仕方ないですがが、少しでも軽減し、安定していくためには職場での心理的安全を作っていきたいです。
特にエンターテインメント業界なので、自分が楽しめていないと、他人に楽しませるものを提供できないですよね。
数字で管理できないタスクが多いので、心理的なものを今後も大事にしていきたいと思います。
「どんな事があってもこのチームなら大丈夫・いざとなったら助けてくれる」
そんな環境作りのためにマネジメント・組織をまとめる上で大切にしていることは、以下の2点です。
①守られてる・大事にされている・アットホームな雰囲気作り
実際に私も2人の子育てをしているのですが、本当に子育てみたいな感じですね(笑)
社員を育てるというより、社員が力を発揮できる職場の雰囲気が大事だと思っています。
社員がのびのび力を発揮できる声かけや面談を通して、
期待やフィードバックをきちんと伝える・話を聞く・声かけ・悩みを聞くことを意識しています。
②明るくユーモアを持つこと
気軽に話せるトップであることを意識しています!
オフィスの雰囲気は、トップのキャラクターや機嫌によると感じます。
仕事なので、ある程度の緊張感は必要ですが、社員の新しいアイディアが出来るような環境作りを徹底しています。
改めて意識したことで、スタッフからのアイディアや相談、質問が増えました。
トップとして、新しい事業を作る責任・スタッフが気持ちよく力を発揮できる環境作りに対して時間をつくるようにしています。
どんなときでも一緒に頑張れる仲間・環境作りは本当に重要ですね。
◆難波 修二郎(なんば しゅうじろう)
Albirex Singapore Pte Ltd CEO /
大学院でスポーツ経営学を学び、2000年よりJリーグFC東京で10年間サッカービジネスの第一線に従事。
2009年に渡米、米国の大学院にてスポーツ経営学を学ぶ傍ら、現地スポーツマネジメント会社勤務、会社設立。
2014年よりアルビレックス新潟シンガポールでプロサッカークラブの経営に携わる。2020年1月よりCEOに就任。
◆内藤 兼二(ないとう けんじ)
ネオキャリア海外事業本部執行役員 REERACOEN Group Managing Director
2006年リクルートエージェント(現リクルートキャリア)入社。
2010年よりリクルート中国へ出向。上海に赴任。11年、中国での事業拡大に伴い3拠点(蘇州・天津・大連)の設立。
2013年、ベトナムに赴任、同社タイ法人の設立。14年に同社退職。
2015年REERACOEN Malaysiaを設立・赴任。18年に現職。
10年間アジアの人材マーケットに関わる。
リーラコーエン×アルビレックス様とのコラボ企画として、YOUTUBE撮影にご協力頂きました。
アルビレックス新潟シンガポールのサッカー選手やスタッフへの取材動画も公開中!
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